HONEY・PIE

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最終決戦捏造
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グリンデルバルドは敗れた。
我らが英雄アルバス・ダンブルドアに。


偉大な闇払いたちが崩れ落ちたグリンデルバルドを縛り上げ、今度こそ逃げられないように厳重な警備魔法をかけた馬車に乗せようとする。


「待ってください」


それを此度の英雄ニュート・スキャマンダーが呼び止めた。
要件を早く言え、と緊張した面持ちの闇払いたちがニュートを睨みつける。


「グリンデルバルド。A・アルバーンはどこにいる？」


ほぼ意識のないグリンデルバルドは、ぼんやりした頭の中の記憶を辿る。
あぁ、いた。A・アルバーン。無謀にも自分に平等な愛とやらを分け与えてきたアニメーガスの女。


「……城だ。牢屋の、なかに、」


ニュートに必要最低限の情報を与えた彼は、闇払いたちによって強制連行されていった。一先ず取り調べが行われ、慎重な裁判によって判決が下されることだろう。


「行かなきゃ」


ゆらり、ニュートが足を踏み出すのをダンブルドアが止めた。


「待ちなさい、ニュート。そんな傷だらけであの優しいお姫様を迎えに行ったら心配されてしまう」


エピスキー。ダンブルドアのバリトンがそう唱えた途端、ニュートの全身の傷がみるみる癒えていく。


そんな彼をみて満足そうに微笑んだダンブルドアは、その大きな手でニュートの肩に手を置いた。


「さぁ、行っておいで。お姫さまが目を覚さなくなる前に」



お姫さまなんかじゃない。僕の可愛い娘ですよ。


冗談混じりにダンブルドアに笑いかけて、ニュートは先程よりも軽やかに城の奥へと消えていった。



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