HONEY・PIE

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なんてことがあったけど、僕らももう四年生。


目立つのは嫌だと訴えた僕に考慮して(？)、Aは僕にしか聞こえないくらいの音量で毎日のように愛を囁いてくるようになった。


『今日も素敵だね、ニュート！』

『君のそういうとこ、ほんとに大好き』

『すき！』

『大好き！』


最初は照れていた僕も段々と慣れてきてしまっていて、慣れは怖いと痛感する。


….ただ、その愛は本当に恋情なのか疑わしいところで。


3年生からホグワーツの物置でカラスの雛を育てているのを見つかってから仲間に加わった、リタと楽しそうに話すAを盗み見る。


年々綺麗になっていく彼女は、今日も艶やかなルビーの髪を揺らした。


「Aは本当に綺麗ね」

『リタも綺麗でとっても素敵！鼻は高いし唇はぷっくりしてるし、そのブラウンの瞳も琥珀みたい』


「あなたは褒め上手ね」『本心を伝えてるだけだよ！』と微笑み合う彼女たち。


Aは滅多に人を悪く言うことはなくて、加えて口から出る言葉はほぼ本心だった。しかもその目立つ見た目と均一の取れた顔も相まって、人気者じゃないはずがない。


僕もきっと、他の人と同じように褒められているだけだ。



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