-カスミソウ-7

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-佐久間-





Aの口に指を引っ掛けながら顔を支えてるけど、なかなか誤飲したおもちゃは取れなくてAは大号泣で大粒の涙を流してる。






『奥入っちゃってんのかな』



深「ぽいのよ、佐久間ちょっと一回変わってくんない？」



『おっけ、ちょっとお顔離すね〜』



向「苦しいなぁ、すぐ取ってもらおな〜」






康二もお腹辺りをトントンして落ち着かせてくれてる。






まじで早く取ってあげないと。






深「Aもうちょっと頑張ろうね」



佐「じゃあもう一回お口開けよっか〜…そうそう、上手上手…」





ふっかが喉の奥見やすいように顔の位置を整えてくれた。






深「佐久間どう？いけそ？」



『あー…もうちょっと…よっしゃいけそう…！』






もう少しでいけそう、そう思って全神経を集中させる。






『よっしゃ取れたぁ！！』



A「うわぁぁぁん！！(号泣)」






飲み込んだおもちゃが取れた瞬間、Aの泣き声が処置室に響き渡った。






深「偉かった〜！よく頑張ったねぇ！」



向「すごいやんA！上手だったで〜！」





ふっかも康二も一気に安心した表情に変わった。






『苦しかったねぇ、よく頑張ったね！』





相当苦しかったであろうAの頭を撫でながら声をかけると、大粒の涙でこちらを見てくるから胸が痛くなる。


　


俺も久しぶりに焦っちゃったな。





子どもの誤飲がどれだけ怖いことか。





一応理解してるつもりだからね。

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