-カスミソウ-7

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-深澤-





珍しくAが自分から喉痛いって。







普段は絶対自分から言わないからびっくりしちゃったけどまぁまぁ顔も赤いししんどそうで。







軽く診察すると、微熱あるし喉真っ赤だしでこれは喉痛いわって感じ。







当の本人は高校生最後の文化祭に出たいから、勇気を出して俺に伝えてくれたんだろうな。






照に電話するとすぐ診てくれるって言うから連れて来た。







『A大丈夫？さっきより顔赤い気がするけど』



A「ん…大丈夫…」






受付を済ませて、外来の前で待ってると、すぐに照が診察室から出て来た。






岩「お、Aいらっしゃい。もう誰もいないから診察室おいで？」



『急にごめんね』



岩「全然、Aはそこ座ってもらって…ちょっと服そのままでいいから胸の音聴かせてね〜…じゃあ次は大きいお口開けて？…はいおっけ〜…」






いつもだったら嫌がるAも今日は大人しく頑張ってる。







岩「扁桃炎っぽいね。今日は吸入して帰って、お薬出しておくからしっかり飲んでね」



A「文化祭、出てもいい？…」



岩「文化祭？」



『明後日高校最後の文化祭なんだよ』



岩「あー…そういうことね！」







照も何かを悟ったかのように俺を見た。







岩「ちゃんとお薬飲んで悪化しなかったら参加してもいいよ！」



A「ほんと？！…」



岩「ほんとほんと」



A「お薬…頑張る…」



『いつもその調子で診察受けてくれたらいいんだけどねぇ。わら』



岩「A、ふっかにうるさい、顔でかいって言ってやんな？笑」



A「顔でかい…」



『おおおい！顔でかいって言うなよ！わら』



岩「まぁとりあえず吸入終わったら帰っていいからね！無理しないようにゆっくり休むんだよ」



A「はぁい」






これで悪化しなきゃいいんだけどな。

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