-カスミソウ-6

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-阿部-






内診室に入るとカーテンの向こうからすすり泣く声。







その状況を見てふっかと苦笑い。(笑)






『A、準備できた？』



A「うぅ(泣)、、カーテン、嫌ぁ(泣)」



深「カーテン嫌なの？開けてもいいけど恥ずかしくない？大丈夫？」



A「こわいぃ(泣)」






珍しいよね(笑)恥ずかしさよりも何をされるか分からなくて怖い方が嫌みたい(笑)






『分かった、じゃあカーテン開けるね？』







カーテンを開けると、どうやら準備は出来てるらしく、内診台に座って足元にかかってるタオルをぎゅっと握りしめて泣いてるA。






『ちゃんと準備できてるじゃん』



深「あら、号泣じゃんか〜。大丈夫よ、ゆっくり進めるからね」






泣いてるAに視線を合わせて涙を拭ってあげるふっか。







『じゃあAそろそろ頑張ろっか』



A「うん(泣)」






やっと返事をしてくれたA。ペースに合わせて進めなきゃな。







『じゃあ椅子が倒れて足が開いていくから力抜いて楽にしといてね』



深「大丈夫大丈夫、怖くないからね〜」



『よし、エコー入れていくね。少し気持ち悪い感じがすると思うけど力抜いといてね』



A「んん…！…痛い…(泣)」



深「あれ、力抜く時どうするんだっけ？お口でゆっくり息吐いてごらん？力入っちゃうともっと痛いから」



A「ふぅー…(泣)」



『そうそう上手だよ〜、うん、おっけー！次ちょっと指入れてお腹の状態確認させてね』



A「もうやだぁ… (泣)まだぁ？(泣)」



『もうちょっと頑張ってよ(笑)』



深「Aの身体だよ？ちゃんと確認しとかないとこれからしんどい思いしたくないでしょ？」



『ちょっとお腹抑えながら指入れていくね〜…』



A「っっ！…痛い！」






エコーでは特に問題なさそうだったけど、念のためと思って触診を始めると、子宮を少し押したところで痛みを訴えたA。






『ん、ここ痛い？』



A「グスッ…痛い(泣)」



深「やっぱ炎症起こしてそうだね」



『そうだね』






子宮内膜炎っぽいなぁ。






Aにはあともう少しだけ頑張ってもらおっかな。

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