-カスミソウ-6

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あれから1時間ぐらいは寝たのかな？







何やらムカムカする感じと、持続する腹痛で目が覚めた。







『…きもちわる…』







ちょっとトイレに行こうかな、なんて思って立ち上がった瞬間何かが込み上げてくる感覚に襲われた。







あ、やばい。そう思った時には遅くて。







『っっ！おぇっ…！…ハァハァ…痛い…』








トイレまで間に合わず、その場で吐いてしまった吐物を見ると真っ赤。








『…っ！…血…なんで…(泣)…痛い…』







どうやら吐血してしまったらしく、急いでナースコールで誰か呼ばなきゃと思うけど痛みと恐怖で全然動けない。







『どうしよ…(泣)…ハァハァ…』



深「A！大丈夫か？！」







全然立ち上がれずにいると、いつもの優しい声が聞こえて一気に涙が溢れ出した。







『ふっか…せんせぇ…(泣)』



深「めめ、ストレッチャー持って来てくれる？緊急内視鏡するわ」



目「了解です！」



『ふぇ(泣)』







ふっか先生の内視鏡という言葉に一気に不安が押し寄せてきて涙が止まらない。







深「吐いちゃったのしんどかったね、これから内視鏡で出血してるとこ確認させてね。すぐ楽になるから」



『お腹痛い…(泣)』



深「そうだよね、お腹痛いのもすぐ取ってあげるからちょっとだけ頑張ろうね」





　

痛みと恐怖で闘う私の背中をさすりながら優しく声をかけてくれるふっか先生。







吐血しちゃって不安と恐怖でいっぱいいっぱいだけどどこか安心した自分がいる。







目「ストレッチャー持って来ました！」



深「よっしゃ内視鏡室運ぼっか、A、身体力抜いて楽にしといてよ〜」



目「毛布かけるね、ちょっとだけ頑張ろうね」







軽々とふっか先生にストレッチャーへ乗せられた私はあっという間に内視鏡室へ運ばれることになった。

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