◇79 ページ30
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『 もっと飛ばせないの？！ 』
早くしないと降谷さんが·····！
赤井｢ そう焦るな、あと30分で着く ｣
『 それじゃ遅い···· 』
赤井｢ ···必死なんだな彼の事になると ｣
『 ええまぁ···当たり前でしょ』
行くあても無い私を拾って、
助けて、
ひとつ屋根の下で一緒に暮らすことを許してくれて、
命懸けで私を守ってくれて、
私を好きと言ってくれて、
兄の仇までうってくれるような人を──────。
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『 死なせる訳には行かないでしょ！ 』
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赤井｢ ああ、誰一人死なせない ｣
『 うん！·····あとひとつ聞きたいんだけど 』
赤井｢ なんだ？ ｣
『 もう変装しなくていいの？ 』
赤井｢ ああ、彼だけ本当の姿を晒すのは不公平だからな ｣
その時私は何を言ってるのかよく分からなかったけど、後々赤井さんに聞いたらそれは赤井さんは元々組織の人でライという人間で、死んだ事になっていたらしいが·····。
降谷さんだけ本当の姿を晒して自分だけ逃げるのは不公平だっていう意味だったらしい。
｢ もう着くぞ ｣
私の故郷·····本当に久しぶりに帰ってきた。
もう帰えることはないと思っていたこの地·····
それはどうやら無理だったみたい。
『 降谷さん·····』
どこにいる·····。考えろ、絶対ここに居るはずなんだ。
｢ 思い出の場所とか無いのか ｣
『 思い出····· 』
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綺麗な星が見える·····丘、
お兄ちゃんが私を置いてったところ·····
そして私とお兄ちゃんがよく行っていた·····！
『 ·····丘！！！いちばん高い丘！！！ 』
｢ 丘·····たしかそこだとヘリから見えたな ｣
『 そう遠くないはず！！ 』
恐らくそこに降谷さんは組織の人たちを集めてるはず。
思い出の地を汚して欲しくはない、もう二度とあそこで人が死んで欲しくない！！
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お兄ちゃんのお墓がある所もあの丘だ──────！
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作者名：FIVESTAR | 作成日時：2023年5月28日 16時
