何と名付けて飾ろうか Ⅱ【摂津万里】 (ページ9)

今日:9 hit、昨日:0 hit、合計:4,386 hit

花の名前５７ページ9

真白「お願いします幸様」

幸「タダではやらないから」

真白「しょうがない…
帰ってきたらマネキンにでもしていいから」

幸「交渉成立」

真白「あ、でもスカートだけはやめて」

幸「…そういえばアンタ、モデルとかの仕事でも一切スカートはかないけどなんで？
似合いそうなのに」

真白「あー…ちょっと苦い思い出があって…」

幸「わかった、とっておきのデート衣装作ってやる」

真白「やっぱ持つべきものは完璧美少年幸様だわ」

幸「うん、こっちでも似合ってんじゃん」

真白「…スカートは嫌って言ったけどさ、これはどうなの…？」

その問題の服というのが

・牡丹色のリボンタイ付の白いフリルブラウス

・躑躅色のショートキュロットに白ニーハイ

・薄桜色のストラップパンプス

・カンカン帽

・伊達眼鏡

全体的にピンク、てかほとんど幸じゃん

それでも似合っちゃう私って

真白「無理」

幸「無理じゃない」

真白「これは流石に無理あるでしょ、こういうのって花音とか幸が着るもんじゃないの」

幸「あんたの目ピンクだし髪の色も合わせやすいから似合ってるでしょ
いいからそれ着たままデート行け」

真白「えー…」

そんな時…

ノックの音が聞こえてきた

万里「真白、準備できたか？」

なんでこのタイミング

幸「できてるから入っていいよ」

真白「は！？ちょ！」

幸の返事を聞いた万里は問答無用でドアを開ける

目が合ってしまった

幸「それじゃ、俺は談話室いくから」

万里「おう」

ちょっとまって、おいていかないで！こんな格好でこんなハイエナと二人にしないで！！

私はそのまま、その場に座り込む

怖すぎて足が動きません

万里「…」

万里が何も言わず近づいてきて

私の目の前でしゃがむ

真白「な、なんだよ……」

私は両手で顔を隠す

万里「手、どけろよ」

真白「…嫌」

万里「どけろって」

私はゆっくり手をどける

万里「…ふはっ、顔真っ赤」

真白「…うるさい」

万里「普通に似合うし可愛いぞお前、お前とピンクの組み合わせ案外好きだわ」

私なんだから似合ってるのは当たり前だろ

真白「…いいから早く行くよ」

万里「へいへい」