何と名付けて飾ろうか Ⅱ【摂津万里】 (ページ8)

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花の名前５６ページ8

万里side

アイツ…こんな高級マンションの最上階住みかよ…

俺は重厚な扉に前に鈴弥さんからもらったカードキーを差し込み、ガチャリとあける

思った通り、広い窓からのいい景色だな

と、窓側を見ると

その前においてあるソファに寝そべる真白の存在に気づく

相も変わらず可愛い顔だな

けど、不謹慎だが死んだように静かな寝顔だな…

寝息もあまり聞こえない

万里「おい、真白」

と
声をかけるが返事はなく、まったく起きる気配もない

まさか…

万里「真白！」

真白「…ん？」

真白はなにもなかったようにゆっくり起き上がる

真白「あ…ばん…んん！？」

俺は真白の問いに答えずに、ソファに押し倒しキスをする

真白「ん……ざっけんな！」

真白は起き上がり、俺の頬をつねる

万里「痛ッ！こんの馬鹿力が！」

真白「急にキスしてくるお前が悪い！てか、どうやって入ってきたお前」

万里「鈴弥さんから暗証番号聞いてカードキーもらった」

真白「マジかアイツ」

万里「…」

真白「…何いきなり黙ってんの？」

万里「いや、お前声出てんじゃねぇか」

真白「…確かに。」

真白は自分ののどを触り、少し考えてから言う

気づいてなかったのかよ…

万里「はあぁ…」

俺はまた真白をゆっくり押し倒し胸に顔を埋める

埋められるほどねぇか

あれ…

真白｢な、なんだよ、胸無いんだからやめろよ｣

万里｢いや、思ったよりこっちのがちょうどいいし柔らけーわ｣

ゴッと鈍い音が部屋に鳴り響く

こいつ…何度もつねったり叩いたりしやがって

それならこっちこそ

真白｢…ちょ、何して…ッ！？｣

首筋ちょっと噛んだだけでこの反応とか、有能…

万里｢痛ッ！殴るな殴るな！｣

真白｢ざけんな変態！｣

万里｢お前が何度も殴るからだろうが！｣

真白｢んなの、お前が……だめだ、無限ループになる｣

万里｢だな、お前風呂入ったか？｣

真白｢ううん、先入っていいよ｣

万里｢んじゃ、一緒に入るか｣

真白｢ざけんな、はよ入ってこい｣

万里｢辛辣かよ｣

万里「なぁ真白」

真白「何？」

万里「今度のオフっていつ？」

真白「来週の日曜」

脳内でスケジュール確認して答える

万里「んじゃ、その日デートな」

真白「んー…ん！？」

適当に答えるが、その数秒後に意味を理解した

真白「ちょ、は！？」

万里「付き合って一回もしてねぇし、最近のお前疲れてんしよ」

息抜きといって、万里は私の頭を撫でる