何と名付けて飾ろうか Ⅱ【摂津万里】 (ページ43)

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花の名前９１ページ43

「声ちっちゃくない？」

「なにあの子、感じ悪～」

「あの子かわいくね？」

「なー！俺告白しようかな～」

クラスの反応は二つに分かれた

私をけなすもの

私の容姿を好きになるもの

先生「じゃあ、陽加さんの隣に座ってくれるかしら？」

真白「はい」

私の入ったクラスには花音がいた

花音「これからよろしくね！」

真白「よ…ろしく」

暑苦しい…最初はずっとそう思っていた

次の日、自分のクラスに着くと

「このお菓子花音ちゃんが作ったの？」

なにやら教室が騒がしかった

花音「うん、お母さんに手伝ってもらいながらだけどね」

陽加さんは謙遜しながらも皆に褒められて自慢げだった

「花音ちゃんってお嬢様なんでしょ？すごいね、何でもできるお嬢様って！」

お嬢様…そう、陽加さんは前の私と同じ社長令嬢

同じ立場だというのに、私は陽加さんのほうが上に見える

家族にも褒められ、友達もいっぱいいる、見た目も可愛い、自分の意思を貫いてる

それに比べて私は…

「ねえ月見さん」

真白「なに？」

「私、好きな男の子に告白したの」

真白「それがどうしたの？」

「告白したのに…俺は月見さんが好きだからって振られたの」

私に話しかけてきた女の子は涙を流してそう言った

は？それが…私になんの関係があるって言うの？

「＿ちゃんが振られたのは月見さんのせいだ！」

その子の取り巻きの子もそういい始めた

～顔がいいだけのクズ女～

周りから私はこういわれた

私だって、できることならこんな顔に生まれてきたくなかった

こんな才能もほしくなかった

あんな家に生まれたくなかった

天那月夜になんか…月見真白になんか生まれたくなかった

ただの宝の持ち腐れ

自分の心を無くした容姿も、褒められず無駄に優れた才能も

できることなら全部捨ててやりたい

だからこそ私は、花音が嫌いになった

だが、私が開き直ったところで私のいじめは終わる事を知らなかった

私が男子を振るたび、女子が私のことを好き勝手言い始める