何と名付けて飾ろうか Ⅱ【摂津万里】 (ページ40)

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花の名前８８ページ40

万里「んで、記憶が戻ってそうそう聞くけどよ
本当に俺と別れたかったのか？」

先程少し良いムードになったものの、俺は気持ちを抑えてお互い正座して向かい合う

真白「…別れたくなかったよ…本当はずっと一緒にいたかった
けど、私といたらいつマスコミに知られるかわかんないし…
これを機に私が万里の未来から消えれば、万里にはなにも迷惑が掛からないって思った…」

万里「で？」

真白「…万里も私の事忘れてるみたいだし…付き合うようになるまでにあったようなフラグへし折って、私からあんまり関わらないようにしたりして…万里が私の事好きにならないようにした」

万里「…」

俺は真白の言葉を一言一句聞き逃さないよう真剣に聞いた

真白「前に万里とゲームした時、本当は嬉しかった…けど…」

真白の頬に一滴の雫が流れた

真白「やっぱり…万里に迷惑がかかると思うと…
…やり直せないとおもって…
自分から離さなきゃって…思って…あんな言い方…して…」

そのまま話していく真白の顔は、どんどん涙でぐしゃぐしゃになっていく

真白「そんな自分にイライラして…約束破って喧嘩してた…」

俺は流れる涙を止めようと親指の腹で真白の目元をこする

すると、真白は俺の手に自分の手を重ねて言う

真白「私、万里が好きだよ」

俺は真白がめったに言わない言葉に驚いた

万里「…おう」

真白「何よりも一番…万里が好き……愛してる」

真白はそう言いながら俯く

万里「俺も、愛してる」

真白「……一人にしないで」

その囁きとともに一粒の涙が俺の指を伝って、零れ落ちた

真白「ずっと寂しかった…怖かった……！一人にしないでよ…ばんり」

めったに聞けない、真白の心からの声だった

万里「…ごめんな真白、寂しかったよな」

俺は真白を優しく抱きしめる

真白「バカだよ…本当バカ
私の事助けて…せっかく…プロポーズまでしたのに記憶無くすとか…バカ万里」

真白はそう言いながら俺の事をぽかぽかと殴る

万里「そうだな、バカだな、俺」

真白「…また一人にしたら…その時こそ消えるから…」

そういうと真白は抱きしめ返してくる

万里「一生離さねえよ、お前が嫌っていったって」

真白「……ん…」

真白は小さく頷いた

万里「じゃあ、これで仲直りな」

真白「うん」

仲直りに、俺は真白にキスをした