何と名付けて飾ろうか Ⅱ【摂津万里】 (ページ36)

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花の名前８４ページ36

そちらを向くと、高校か中学のときつるんでたヤンキー四人組

「久しぶりじゃん、俺ら今から一狩り行こうと思ってんだわ。一緒に行かね？」

万里「わりーけど、用事あんだわ」

適当に返答するが聞く耳を持たず

「今回狩るのはあの月兎だぜぇ？気になんねーの？」

万里「だからやらねって」

「つれねーな…今ので機嫌損ねたわ、ちょっとはつきあえよっ！」

そういった直後に拳が飛んできた

万里「まじかよ」

何とか手で防御する

が、なにがあっても手は出さない

そんな事が何度も続いていると

上から何かが落ちてきて、ヤンキーの内1人に直撃した

「何だっ！？」

どうやら落ちてきたのは人で、昼に友人が言っていた容姿だった

「おー…いいところに来てくれたな、ははっマジで赤い目ぇしてんじゃん

意外とちいせえのな」

おもしろそうにそういうと月兎に近づき

壁に押し付け首を絞める

万里「おいッ！」

俺が止めようと立ち上がると

月兎「…」

月兎は俺を鋭く睨みつける

その瞬間、首を絞める手を掴んでいた月兎の手は宙にぶら下がった

もしも…月兎が美香だったら…

こいつら…ッ！

「お、もう降参か？」

すると

月兎「…バーカ」

低い声でそういって月兎はヤンキーの手を強く捻じる

ヤンキーの手から逃れた月兎は目の目前にいるヤンキーから殴り倒す

もう一人が手をポキリと鳴らして月兎に殴りかかる

「おらっ！！」

月兎はその拳を掴み、爪を立て強く握る

「痛ッ！」

相手が痛みでひるんだ隙に、月兎はそいつの顔面を蹴る

そのままもう1人にも飛び蹴りを食らわせて潰していく

月兎「つまんねーな、もっと楽しませろよ弱っちぃ…」

独り言のように月兎はそういうと、残った１人に飛び掛かる

２、３発腹パンした後、顔面を１蹴りして全員倒してしまった

月兎「うざ、ザコがこぞってかかってこようがザコなんだよ
こちとらむしゃくしゃしてんのに…
かかってくんだったらもっと強くなってからこいよ」

月兎が一睨みしただけでヤンキー共は怯えて去っていった

万里「何してんだよこんな時間に」

月兎がフードを外すとクリーム色の髪が姿を現した

美香「別に、関係ないじゃん」

美香は目を合わさずに不機嫌そうに答える

そこで俺は美香の手に付いていた傷に気づいた

万里「お前手切れて」

美香「うるさいな、言ったでしょ…私に執着すんなって…今機嫌すごい悪いから本当に顔面殴っても知らないから、もう関わらないで」