何と名付けて飾ろうか Ⅱ【摂津万里】 (ページ24)

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花の名前７２ページ24

そのまま見進めていくと

花音の中学の卒業式の時の写真が

万里「真白って眼鏡つけてたんだな」

真白「あん時はね、今は視力回復した」

その写真には、花音と私と天馬が写っていた

花音「懐かしー！この後に私からPLANETに誘ったんだよね」

真白「そうだっけ」

花音「そこは覚えててよ！」

真白「え～、私が覚えてることって言ったら
天馬が告白に失敗しててイライラしながらすごした事しか覚えてなーい」

天馬「嫌みったらしく言うな！」

～明後日後～

真白「左京さん、できた」

綴「マジで二日で仕上げてきた…」

左京「本当に芝居まで完璧なんだろうな？
どっかのお前の彼氏みたいには？」

真白「なってませんよ、アイツと一緒にしないで下さい」

左京「なら、今日の午後に専用劇場で発表だ」

真白「はーい」

物心ついたころには社長候補が私に決まっていた。

母に事情を聞くと、３歳から専業の家庭教師に勉強を教えられ

５歳の誕生日にテストをさせられ
どうやら兄の鈴弥よりもいい点が取れたことで決まったらしい

未来の社長候補として私は崇められ

それと同時に鈴弥は候補からおろされ、父様から身内扱いされなくなった

そんな事も知らず、私は父様に褒められたいが為に努力した

『父様、今日のテストで百点をとれたんです！褒めてくださりますか？』

「そんなもの、天那の人間ならできて当然だろう。

ただでさえ今は仕事で忙しいんだ、いちいちそんな事で時間をつぶさないでくれ」

『…はい、失礼しました……』

けれど…私は父様に一度も褒められることはなかった

流石に最初はショックで１００点のテストを破いて泣きじゃくったりしてた

けど、いつからか涙さえ出なくなった

そんなことが日常になった頃、気付いたら私の周りから褒めてくれる人がいなくなっていた

母様、執事、メイド

どんどん家から追い出されていった

そして婚約者が決まった、父様の会社の経営の為に

私は了承すれば褒めてもらえると信じて、婚約を了承した

だけど、父様が私のことを褒めることはなかった

その後、波野の家に引き取られた私は人形でしかなかった

そこは紛れもない地獄で、言う事を聞かない者は罰せられた

波野の疑問系に答える以外に、たった一度口を開くだけでも罰せられる

そんなある日、ここから逃げ出そうと言って出て行った人はいた

けど…その子は途中で捕まった、その後…その子を見かけたことはない