花の名前５１ ページ3
真白side
カメラマン「羽月さん、そろそろお願いします」
いつも通りの雑誌撮影
真白「はい」
今日も誰かとペアか
飛鳥川じゃないことを願う
「あぁ、誰かと思えばPLANETの…」
奥から人の声が聞こえ、顔を上げると
七海「羽月美香ちゃん、だよね？」
真白「七海さん…
私も七海さんについて行けるように全力で打ち込みますので、よろしくお願いします」
七海「そんなに堅苦しくする必要はないよ、僕もがんがんいくからついて来てね」
真白「はい」
「いいねいいねぇ！美香ちゃん今回ものすごく綺麗だよ！」
「じゃあ七海くんも入って！」
七海「はい」
〜楽屋〜
真白「ふぅ」
つかれた…
脱力しているとスマホの通知音が鳴った
休んでたのに…万里だな…
BANRI.今日遅いだろ、向かえ行く
りょー
送信すると同時に、楽屋の扉がノックされた
真白「はい」
七海「美香ちゃん、着替え終わった？」
真白「はい、何か用事ですか？」
七海「うん、入るよ
今日はお疲れ、はいジュース」
真白「ありがとうございます。」
私はそのジュースを一口飲む
真白「それで、何ですか用事って」
七海「いや、君はやはり美しかったなぁと思ってね
流石は僕のマリアだ…」
そういうと七海さんはニタリと笑う
真白「…え……？」
七海「久しぶりだねマリア、君の未来の花婿だよ
顔を少しばかりいじったから気付かなかったかい？
しょうがないさ、僕が名前も容姿も変えて芸能界にいるなんて想像できないだろうからね
おかげでやっと見つけた、君と会えない時間は寂しかったよ」
真白「なんで」
波野「あの日僕は誓ったのだよ、君が何処にいて誰のものになろうとも
僕が連れ戻して、もう一度僕の綺麗で儚く美しいあの頃のマリアに躾け直すからね」
波野はそのまま私に触れようとする
それと同時にこの人から受けた事がフラッシュバックしてくる
その恐怖から逃れたくて、私は波野さんから距離をとる
真白「やめ…」
「羽月さん、羽月さんをお待ちの方がいるのですが。いらっしゃいますか」
真白「わかりました、ちょっと待ってくださいとお伝えしてください
…それじゃ」
私は波野さんをそのまま放置しそそくさと出て行こうと扉を開けると
波野「逃がさないからね、君は僕の物なんだから」
背後でそう呟かれた
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作者名：たむ | 作成日時：2019年3月23日 16時
