何と名付けて飾ろうか Ⅱ【摂津万里】 (ページ20)

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花の名前６８ページ20

魁「なっ！？」

鈴弥「父さん」

そこには私と鈴弥の義父、月見誠の姿があった

さゆの正体はお父さんと同じ警察官

ここに戻った理由はスパイとしてだったらしい

誠「僕の娘をよくもまぁ…
言い訳は、署で聞かせてもらいますよ。」

魁「あ…ぁ…」

真白「お父さんもさゆもありがとう、仕事がんばって」

さゆり「またね～」

花音「真白ー！！」

真白「うわっ」

花音が私に抱きついてくる

花音「万里くんから話聞いたとき戻ってこないんじゃないかとおもったよー！」

花音の目からは涙が流れている

真白「はいはい」

万里「取り敢えず寮に帰るぞ」

真白「あ…その事なんだけど」

鈴弥「よかったのか、実家に帰っても」

真白「いーの、どうせ鈴弥もお義姉さんの所泊まるんでしょ」

鈴弥「はいはい」

この前となんら変わりのない高級マンション

私は寮から持ってきた荷物をベッドに置いて風呂を沸かす

数分後、音楽とともに《お風呂が沸きました》という声が聞こえてくる

本を読んでいた私はその場に本を置き、脱衣所へと足を運ぶ

次々に服を脱ぎ籠に放り込む

ふと、身体に目を通すと

波野に暴行を受けたときにできた傷が、まだ残っていた

あのあとさゆに傷薬を塗って貰って、ある程度細かい傷は直ったのだ

まぁ…いいか…

その後、シャワーを浴びて脱衣所に移ると

真白「あ…パジャマ忘れた」

とんでもない事に気づいた

取り敢えず、下着を着て

自室に向かいクローゼットを見るが

カンパニーに引っ越すため、ほとんど持っていってしまったのだ

けれど、予備用の制服のシャツと予備用のショートパンツが残っていた

これきるのか…

まぁ下着だけよりかはいいな

と、泣く泣く着替えると

ピンポーンとインターホンが鳴る

え～これででるのか…

そう思いつつもインターホンの画面を見ると

万里《真白～》

真白「なんだ万里か」

万里《んだよその反応、てか早く開けろよ》

真白「え～自分で開けてよ」

めんどいといわんばかりの声をあげると

ガチャっとドアが開く

万里「お前これぐらいはしろよな」

真白「はいはい」

万里「てかお前、なんだよその格好」

真白「ん？あーそれが」

真白「ね、しょうがないでしょ？」

万里「いや、そもそもパジャマわすれんなよ」

真白「だって疲れてたし、ていうか万里お風呂入ったの？」

万里「いや、荷物まとめてそのまま」

真白「んじゃ、入れば？沸いてるよ」

万里「おう」