花の名前６５ ページ17
鈴弥「…万里くん…真白のこと、考えてくれてるのか？」
…さすがだな
万里「まあ…」
鈴弥「ま、あいつの事だし、万里くんしか選ばないだろ」
万里「そう…っすよね」
鈴弥「…さて、潜入するとしますかねぇ」
花音「仮面装着完了！」
万里「てか、そんな軽々と入れるんスか？」
鈴弥「…嫌でも、俺と真白は天那の人間。
あと陽加財閥の令嬢と天那の義兄弟だぞ
それに、嫌味ったらしく招待状を渡してきたのはあっちだ」
万里「天那の義兄弟って、この状態だとどうなのかわかんないスけど」
鈴弥「いいんだよ、今日うまくいけばそうなることは確実なんだから」
万里「そうなりゃいいですけど」
俺がそういうと、鈴弥さんはデカい門の前に立っているメイドに話しかける
鈴弥「天那だ」
「…もしかして、月の身内の方々ですか？」
鈴弥「はい？」
さゆり「私の名前はさゆり、月夜様の友人です。」
万里「…真白の？」
さゆり「もしかして、貴方が月の彼氏さんですか？」
万里「そうですけど…」
さゆり「…話は月から聞いております。どうぞ中へ…」
そう言ってさゆりさんは門を開け、俺たちを会場へと案内する
使用人「おいさゆり、誰だこいつらは
部外者は中に入れるなと魁様に言われているだろう？」
さゆり「部外者ではありません、マリア様のお兄様方と陽加財閥のご令嬢様でございます。」
使用人「そ…それは失礼いたしました。
どうぞお入りください…
チッ…さゆり、マリア様の代理の分際で俺に恥をかかせるな…」
マリアサマ…？
さゆり「先ほどは失礼いたしました。」
万里「ひとつ聞いて良いっすか？」
さゆり「なんです？」
万里「さっきの、マリア様って…なんなんすか？」
鈴弥「…マリアは、波野が付けた真白の名前だ
よくあるだろ、人形に名前つけたりとかって
聖母からきてるんだろうな、きっと」
万里「あいつに聖母とか…見た目だけだろ…」
さゆり「それではまた、パーティの終盤に…」
鈴弥「はい、ありがとうございました。」
花音「あ…！あれって…七海先輩だ…てことは」
鈴弥「隣にいるのが真白…もといマリアだな」
…鈴弥さんが言ってた通り、生きた目してねーな
二階のVIP席か、自分のマリア様は誰にも触らせねーってか
ホント…胸糞わりー…
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作者名：たむ | 作成日時：2019年3月23日 16時
