何と名付けて飾ろうか Ⅱ【摂津万里】 (ページ16)

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花の名前６４ページ16

鈴弥さんはそのまま少し深呼吸をすると、俺の方を見る

鈴弥「少し席を外します。万里くん、ちょっとこっちに」

そう言って鈴弥さんは俺を誘って談話室を後にする

俺も鈴弥さんの後に着く

鈴弥「万里くん、君はこれを見る資格がある
だがそれと同時に、誰よりも真白を愛している君がこれを見て傷つく可能性もある
どうする？」

万里「…少しでも、今真白がどういう状態か知れるなら。俺は見ます」

鈴弥「わかった…、無理だったらすぐ返していいからね」

そう言って鈴弥さんは俺にスマホを伏せた状態で渡した

俺は意を決して画面を見た

そこには

まるで事後のような、色々なもので汚れた真白の写真があった

見れば所々に痣や傷などが見える

合意じゃない、そうだろう

俺があの時一人にさせなければ…一緒にいてやれば

そんなたらればを考えたって今の現状は変わらない

万里「…ありがとうございました」

俺はそう言って鈴弥さんにスマホを返す

鈴弥「うん、戻ろうか」

俺たちはそのまま談話室に戻る

鈴弥「突然席を外してすみません、話を戻しますが、俺に案があります…」

真白side

魁「昨日は手荒くしてすまないね」

波野は私の髪を櫛で梳かしながら言う

真白「…」

魁「そういえば
伝え忘れていたが、三日後この屋敷の大広間で結婚式をかねたパーティを開く事にしたよ
色々な家柄の方々が集まるそうだ、今からでも楽しみだね」

真白「…」

魁「それじゃあ、僕は仕事をしに行くよ
母上と父上が亡くなってから大変なんだ

１人で待っていられるね？」

疑問系…答えなきゃ…

真白「はぃ…」

私は出せるギリギリの声で答える

魁「いい子だ、流石は僕のマリアだね」

そういって部屋から出て行く

～三日後～

魁「やっとこの日が来たね」

二階のVIP席で客が楽しんでいるのを見ながら波野が言う

魁「このパーティが終わった後に指輪を渡すからね」

真白「…」

魁に目を合わせず、一点を見つめる

ん…？

あれって…

ば…んり…？

万里side

鈴弥「パーティ用の衣装ありがとな、花音」

花音「いいですよ
私も真白のこと助けたいし、私ができることこれぐらいですから」

鈴弥「おい、今ネガティブになってどうすんだよ」

花音「そ、そうだよね…！」

鈴弥「今更ながら…ちょろいな…」

万里「…」