何と名付けて飾ろうか Ⅱ【摂津万里】 (ページ13)

今日:34 hit、昨日:0 hit、合計:4,411 hit

花の名前６１ページ13

真白side

ここは…

目覚めて初めに感じたのは

ふわふわしている寝心地のよいベットの感触と

ジャラリと不気味な音を立てる鎖のついた首輪の感覚だった

おきあがって、あたりを見渡すと

私の寝そべっているベットは天蓋付きのベッドで薄い黒のカーテンで外が少し見える

違和感のある服を見ると

フリルがあしらわれた深紅と黒のロリータ服だった

真白「あー…」

声は出る…

そんなときガチャリと扉が開かれ、カーテンを開き波野が姿を見せる

魁「おや、起きたのかい？身体の調子はどうかな？」

真白「…こんなところにまた閉じ込められる所為でよくないですよ」

魁「…そう、でもこれからはここに住むことになるのだから、いずれ慣れるさ」

真白「だから…私には彼氏もいるしそんな予定ないですから」

魁「可哀相に、僕のマリアをこんなにしてしまうなんて
…僕のマリアは…僕の人形のマリアはこんなではなかったというのに…」

波野は掌で顔を覆い嘆く

真白「だから…」

魁「人形は話すな！」

途端に、頬が熱い痛みが走った

すぐ、頬を強く叩かれたのだと理解した

…言いつけをやぶったら……

自分の立場を、再び思い知らされた

魁「マリア…僕の言いつけをそんなにやぶるなんて…よっぽどお仕置きされたいようだね…」

また、この人にされた暴力などを思い出し恐怖がこみ上げる

真白「…やっ………ごめんなさ…許してください…何でもしますから…」

私は頭を抱え込むようにしてうつむく

魁「何でもか…なら、マリアよ顔を上げろ。返事は？」

真白「は、はぃ…」

私は言いつけ通り顔を上げる

何もされずに許してもらえるのかと思っていた私がバカだった

真白「…！？」

気づけば波野に口移しで錠剤を飲まされていた

真白「ごほっげほっごほっ…んぅ」

口を離され酸素を補給した瞬間にまた口を塞がれる

魁「あぁ、僕のマリア！このまま食べてしまいたい！」

そのまま波野は私の着ている服の胸元あたりを引き裂く

真白「…あ……」

魁「あぁ…綺麗だよマリア…さすがは僕の一番の人形だ」

嗚呼…もう…駄目だ……

ごめんね…万里