何と名付けて飾ろうか Ⅱ【摂津万里】 (ページ11)

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花の名前５９ページ11

万里「真白、ちょっとここで待っててくんね？」

真白「なに？便所？」

万里「おい、言い方」

真白「はいはい、いてらー」

とりあえず、どっか座るか

私は近くにあったベンチに腰掛ける

すると…

「あの…PLANETのみかみんですか？」

ファン？の女の子に声を掛けられた

だ…だめなやつだ

真白「人違いです…」

私はそういってその場からダッシュで逃げ去る

後ろから「えっ、みかみん！？」「どこどこ！？」と大勢の声が聞こえる

できれば握手してあげたいけど…彼氏とのデートって隠すほうが大事だ！

人ごみを抜けて、路地裏に駆け込む

なんとか逃れたな…

安心して壁によっかかり座り込む

万里に連絡しとこ

ファンに見つかって現在路地裏に隠れてる

ケーキ屋の近く

『助けて』と、送ろうとした瞬間

「どうやら、素晴らしいほどに引っかかってくれたようだね」

奥から声を掛けられた

なるほど…さっきのは罠だったか

真白「…波野さん」

そう言うと波野はきょとんとした顔をする

魁「ん？どうやら薬の効果が切れてるようだね」

真白「自分から堂々とカミングアウトするんですね」

魁「そりゃあこれから僕の花嫁になる人に嘘はつけないからね」

真白「…そんなのなる予定も無いし、私彼氏いるんですけど」

魁「可哀相なマリア…そいつに洗脳されてしまったんだね…？」

魁さんは私の手に優しく触れる

ほんと話が通じないし…

真白「いくらアンタでも、アイツの事悪く言うんだったら容赦しませんからね？」

魁さんの手を振り払って言う

魁「…しょうがないね…マリアが僕にそんな事言わなければこんな事にならなかったというのに…」

そういって魁さんはすっと手を上げる

すると、背中からバチッと電気が走るのと同時に私の持っていた鞄がその場に落ちる
そしてそのまま私は魁さんにもたれかかるように倒れる

スタンガン…？

魁「叫ぶんじゃないよ、口を縫われたくは無いだろう？」

今の私には、それを聞くのがやっとだった

魁「さっさと縛って車に詰めろ、誰か来たら厄介だ」

「御意」

魁「待っていてねマリア、家に着いたらすぐに着替えを用意してあげよう」

万里

助けて