海にたゆたうタバコの煙６【ONEPIECE】 (ページ5)

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目を覚まして最初に感じたのは、人の体温

膝枕…？あとなんかすごく髪の毛触られてる……

一体誰が…いや、待てよ、この感触は…

目を開くと、日の光と綺麗な金糸が目に入った

サンジ「おう、起きたか」

ぼくは考える余裕もなく、起き上がって金糸を胸に抱いた

サンジ「なっ！おま…なにして…！」

息をして、話して、動いて、生きてる

先程までずっと戦い続きでちゃんとこの子の生を感じられなかった

生きてる、ちゃんと

『……生きてる………』

サンジ「はァ？」

『……よかった…』

君の生を感じられる事が、ぼくにとってどれだけ幸せか

『そういえば、エネルは！？』

ゾロ「忙しいなお前は」

ウソップ「全部収まったぞ、ルフィがやってくれた！！」

…ルフィが……よかった……！

『……サンジ…』

サンジ「んだよ」

ぼくを見上げて目を合わせるサンジの頬に触れ

サンジ「！…おまッ…」

『んふふ』

勘違いしているこの子に

思いっ切り頭突きを食らわせた

サンジ「～～ッ！！」
『～～っ！！』

ウソップ「いや仕掛けた自分も食らってどうするよ」

チョッパー「まだ安静にしてろよお前ら！」

サンジ「何すんだこのクソクラゲ…ッ！」

『……バカな君とぼくへの…お仕置き』

君はぼくを庇って死にかけたし、ぼくはそんな君を二度も助けられなかった

そんなバカ同士への制裁だ、これは

サンジ「誰がバカだとこのクソクラゲが！！」

『痛ッ！？今本気で蹴った！？本気で蹴ったでしょ！！』

チョッパー「だから安静にしろって！！」

「おーい！！」

声がした方を見ると、大きな袋を引きずってこちらに駆けてくるルフィとナミとコニスの姿が見えた

コニス「みなさん…ご無事でよかったァ…私、心配で…だけど何もできなくて…」

サンジ「コニスちゃんそんなに俺の事…♡」

ウソップ「違うだろ」

けど、無事みたいで安心した…

ゾロ「そういやコニス…オヤジは」

コニス「え…」

『……』

コニス「…それが、その……！私を庇って……エネルに……」

コニスの言葉を聞いたみんなの表情が曇る

サンジ「コニスちゃん…」

パガヤ「コニスさん…」

ルフィ「コニス…」

重たい空気の中に、ある筈のない声が一つ

「「「っておめェの話だよっ！！」」」

パガヤ「生きててすいません！！」

あの時は驚いたが、こうして二人がまた会えているのだからいいだろう