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ゾロ「おいてめェら出て来い！仕事だ！南へいっぱい舵をとる」
サンジ「なんだてめェの号令じゃやる気でねェな」
ゾロ「黙って動け！シートについて左舷から風受けろ」
きっと、ナミの指示なんだろうけど
見たところ、これといって変な天気でもないような…
『ナミ、何事？』
ナミ「風…真正面から……大きな風が来る
……多分ね」
ナミが言うならそうなんだろうけど…大きな風ねェ…
ルフィ「あちいっ！あちいぞお前、やっぱ船泊めて医者に行こう！」
ナミ「余計なことしないでよ！これが私の平熱なの！バカやってないでロープ引いて」
『ナミ、ビビの為なのはわかるけど…そんな体で無茶したら…！』
ナミ「平気だって言ってるでしょ！」
『ナミ！』
ナミ「いいから早く船を動かしてっ！」
『……』
しばらくすると、ビビが部屋から外に出てきた
ビビ「皆にお願いがあるの。船に乗せてもらっておいて……こんなこと言うのも何だけど、今私の国は大変な事態に陥っていてとにかく先を急ぎたい
一刻の猶予も許されない！だから……これからこの船を¨最高速度¨でアラバスタ王国へ進めてほしいの！」
ナミ「…当然よ！約束したじゃない！」
ビビ「……だったらすぐに医者のいる島を探しましょう
一刻も早くナミさんの病気を治して、そしてアラバスタへ！それがこの船の¨最高速度¨でしょう！？」
ルフィ「……！そおーさっ！それ以上スピードは出ねェ！」
ウソップ「いいのか？お前は王女として国民100万人の心配をするべきだろ」
ビビ「そうよ！だから早くナミさんの病気を治さなきゃ」
ビビの言葉に、ぼくはほっと胸を撫でおろした
サンジ「よく言った、ビビちゃん！惚れ直したぜ、おれァ！！」
ナミ「ごめんね…ビビ…やっぱ…私…ちょっとやばいみたい……」
ナミはそう言うと、安心して力が抜けたようにビビに寄りかかるように倒れこむ
ルフィ「おぉ！なんだありゃ！！」
ルフィが指す方向を見ると、さっきまでこの船が進んでいた方向に“サイクロン”が現れていた
大きな風…
まさか、さっきの時点であの方角にサイクロンが発生することを予測したってこと…？
…やっぱりすごいな、うちの航海士は
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作者名：織 | 作成日時：2022年9月5日 10時
