呪いの子、拾いました【五条悟】 (ページ33)

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愛想ページ33

A……

いや、本当にAなのか？

深く被ったフードの中から光って見える大きな瞳は

僕の知っている透き通った青ではなく

毒々しい赤だった

「ねぇA、どういうこと＿＿＿＿＿＿＿っ！」

先程までいた場所から彼が消えたと思ったら

次の瞬間には僕の目の前にいた

「こいつを何もわかっていないのに、よく言えることだ」

横からくる蹴りを腕で素早く受け止める

「…………君、Aじゃないね」

「ガキの本心で出来たのが俺だ。つまり、俺は本当の呪霊としてのガキということだ」

「悠仁みたいに変われないの？」

「さあな。どこかの野郎に呪力の流れを変えられたせいで、恐らく死んでも変われないだろうな」

「へぇ、それは困ったね」

こう会話しながらも、めちゃめちゃ攻撃を仕掛けてくるのが凄い

「そういえば、氷、使えるようになったんだね」

「……っ！？」

そう言った途端、膝から崩れ落ちた彼

「くっ、そ！」

片目を抑えながら唸るAに近づく

よく見ると、手で塞いでいる目が青く戻っている

「A…！」

苦しそうにするAの肩に触れる

「……お前、が…………こいつを守っていなかったから
こう、なったんだ…………ぞ」

震える手で、触れようとした僕の腕を掴んだ

ニヤッと笑ったと思ったら

今度は僕の呪力を吸収し出した

咄嗟に振り払い、距離を取る

「お前(・・)が、こいつを守れなかったから……」

ふらふらと立ち上がり、胸のあたりの服をぎゅっと握る彼

「五条悟！お前のせいで、僕(・)は苦しかったんだ！！」

僕に向かって走り出したAは

僕が初めて見る、悲しい顔をしていた