呪いの子、拾いました【五条悟】

都会 ページ22

周りには人、人、人





人だらけだ






「ぅ……なんか目が回ってきた気がする…」



「A、大丈夫か？」



僕が答える間もなく恵は僕を抱っこしてくれた




「………うん」



「恵〜、僕のAを取らないで〜」



「五条先生はいつでも出来るじゃないですか。偶には俺にやらせて下さい」




恵の隣で歩くのは、宿儺お兄ちゃんが中にいる人(？)





僕の視線に気づいてくれたのか、ニッと笑ってくれた




僕が初めてお兄ちゃんに会った時も、こうやって笑ってくれたな





腕を伸ばして、触れようとすると





「おっと。A、悠仁へのお触りは禁止だよ〜？」



「誤解を招く言い方はやめてください」


「なんか僕に当たり強くない？」





僕を離れさせる二人





その時




「え！ねぇさ、今男の子いたと思ったらいなかったんだけど！」


「幻覚じゃない？だって、そのちっちゃい男の子でしょ？ほら、すぐそこのイケメンに囲まれてる」


「いる？イケメンに囲まれてる子なんていないじゃん！」



「ほらそこ！見えないの？まじやば〜」





多分、僕のことだろう




僕は周りからは見えるはず





五条先生とでーとした時は『見える人』だったのに






もしかして僕






見えない『呪霊』になっちゃったのかな






………というか、僕は呪霊だ



今更悩む必要はないよね





「あれ？どうしたの、A」




ぼーっとしていたのだろう



僕の顔を覗き込む五条先生





「…ううん、大丈夫」





きっと大丈夫だ





きっと

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