呪いの子、拾いました【五条悟】

真実 ページ11

「ん〜………最初は僕、人間だったんだよね」





上をぼーっと見ながらゆっくりと話し始める




「昔は病弱で、体調が悪い時はずっと咳こんでいて立つことすらままならなかった。

……それである時、僕のいた村がある流行り病で沢山の人を亡くしたんだよね。
村では、誰を生贄にするかを話し合っていてね？

その結論が_______」





両手を合わせて、Aは僕に笑いかけた




「僕が生贄になる」





衝撃を受けた





この子、自分の死に興味かないのだ







普通子供は死ぬことに恐怖を感じるが、Aは違う



何も






何も感じていない





「それで僕はあの神社に縛り付けられた。手足を、鎖でね。逃げられないようにしたんだと思うけど、僕は特に逃げるつもりはなかったよ。

そのまま、目を閉じたまま月日が経って………。ふと目を覚ました時は、僕の脚は骨と同じくらい細くなっていて、『そろそろ自分は死ぬんだ』って思った。
でも僕はまた目を閉じた。

…………その後目を覚ましたのは、五条先生が来た時だけだよ」





ケラケラと笑う彼




きっと、今話した中で






Aは一度死んでいる






「流行り病以外でもあの村は争いばかりだったから、先生の言っていた『負の感情』が集まって僕が出来たんじゃないかな」







「そっか。………………ごめんね、A」



「なにが？」




「気分を悪くしちゃったら、申し訳ないから」




「あははっ！五条先生が来てくれたから、僕は目を覚ましたんだよ？
先生が来てくれなかったら、ずーっと眠ってたかもね。

『負の感情』で出来たのは少し残念だけど、こうして僕は五条先生と楽しく時間を過ごせるから、とっても嬉しいんだ！」






この時





Aは僕に大きなヒントを与えていた事に







僕は気づいていなかった








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