8話 ページ9
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ここはバーボンさんの車の中。
車に乗り込んでから15分、無言です。
あぁ、無言は辛い！
いつものテンションで行けって？ 無理だよ！
流石にそれはやばいよ！！
「「あの、」」
「あ、どうぞ」
「いえ、どうぞ」
せっかく声かけようとしたら被ったし！
コナンくんの時は運命感じたけど(?)、今は感じない、うん。
「あの、バーボンさん、怒ってます？」
「どうして？」
「え、顔が怖い」←
「酷くないですか」
思ったことを口に出せば笑われた。
顔が怖かったのは本当です、はい。
怒ってる理由はよく分かんないけど…っていうか原因私？！
「ああ？！！」
「うわ、びっくりした。事故るので急に大声出すのやめてください」
「あ、ごめんなさい」
「どうかしたんですか」
「いや、バーボンさんが怒ってるの、原因私だなって」
「怒ってないですよ、別に」
「その顔は絶対怒ってます！！」
え… 本当にごめんなさい。
任務でしくじったの、怒ってるんだろうな…
ジンさんとかには、言わないでほしいな…
「じゃあ、なんで怒ってると思います？」
「え、任務でしくじったから」
「……まぁ、それもそうですけど」
「それ以外？！」
「はぁ……貴方は、もっと自分を大切にするべきです」
「えっ、」
「…なんで拒否しなかったんですか！」
「そ、んなこと…？」
「そんなことって…！ 貴方一応女性ですよね？ もっと自分を大事にしてください」
「一応ってディスられてる気が… 」
そんなこと？！ え、そんなこと？！？！
確かに羞恥心半端なかったけど… 別に任務だし、仕方なかった。
私の不注意もあるし、油断していたのもある。
だからこれは自業自得！
それなのに、なんで貴方が怒ってるの？
「…よく分かんないけど… 大丈夫ですよ、私」
「そういうところがダメなんです！ 男をもっと警戒してください」
「ふっ……はははっ、」
「ちょっと、笑い事じゃないんですけど」
「や、だって… ふっ、あははっ… そんなことだったんだなって、」
「そ、そんなこと？！」
「ふぅ……貴方の方こそ、自分の心配した方が良いですよ？ 私の座右の銘は、命助かれば全て良し！ 生きてるだけで十分なんですから！」
「貴方ねぇ… 」
いやー、まさか他人に心配される日が来るとは！
バーボンさんも変な人だな〜
危ない組織にいるんだから、自分の命を守ることが最優先でしょ！
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作者名：紅月 | 作成日時：2020年3月1日 13時
