ナイトジュエリー

感情のエメラルド ページ49

「ここ…は…」



先程まで近くにいた山田、知念、中島の姿だけでなく



クマ怪人



オブディアンの姿



街の風景も綺麗に無くなっている



岡本はいた場所からゆっくりと動く



ドアを見つけそっと開ける



その時に耳を塞ぎたくなるくらいの悲鳴が聞こえた



岡本は変わって急いでドアを開ける



目の前に広がっていた光景は…



多くの人が黒い結晶の中に閉じ込められていた



奇妙な世界であった



その光景に岡本は言葉を失う



『それが『驚き』の感情』



聞こえた声にさらに驚きながらも振り返る



そこには緑色の髪をした男が立っていた



『はぁ…感情を置いてきたって？



そんなもん、無理に決まってんだろ』



突然の話についていけなくなっていく



『お前が置いてきたのは感情じゃない』



「そ、それじゃ!!



俺は…何を置いてきたんですか？」



岡本は聞く



『不都合な過去』



その言葉にドキッとする



『イジメられていた過去を置いてきて他人とは関わらないことを描いた未来を持ってきたんだよ』



何も言い返せなくなり下を向く



緑髪の男はしばらく岡本を見ていた



無言の時間がその場を支配する



先に口を開いたのは



『…本当に感情を置いてきたなら』



緑髪の男であった



『今、俺はここにいない』



岡本は思いっきり聞く



「キミは…誰？」



感情のエメラルド



お前が捨てたって言った感情

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