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感情のエメラルド ページ48

突如、響き渡った声に全員が止まる



その声の主とは



「圭人…」



先程まで気絶していたはずの岡本であった



「戦うのは…やめてください…」



絞り出すように話す岡本は小さく見えた



岡本は先程の戦いを見ているのが辛かった



クマ怪人は不良たち



やられている山田が自分と重なって見えたからである



「力だけ振るっていれば…いいもんじゃないです…」



クマ怪人は岡本に近づく



「やめろ!!」



知念がアームで止めるがそれもギリギリである



岡本は1粒の雫を落とした



それは次から次へと落ちていく



…涙であった



「なん…で…」



岡本は涙を必死に拭くが溢れ出てくるそれは止まることを知らない



そこにオブシディアンが近づく



「感情はあっち(黒羽)に置いてきたんじゃなかったっけ?」



「置いてきたみたいですけど…完璧に置ききれなかったみたいです…」



岡本は立ち上がりオブシディアンと目を合わせる



「…完璧に感情を捨てることのできない俺はいけない奴でしょうか?」



「…当たり前。



何も完璧に出来なければ意味が無い」



すると岡本はオブシディアンの肩を掴んだ



「だったら…!!



俺の感情をあなたが()()に消してください!!」



まさかの事態にオブシディアンは驚きを隠せない



「あなたが完璧にできるならお願いします!!」



オブシディアンは何も言わない…



「世の中…完璧なんて無理なんですよ」



その言葉にオブシディアンは目を見開いた



その目は怒りを抱えている



岡本は続ける



「なぜあなたはそんなに完璧を求めるのですか!?



教えてください!!」



「お前には関係あらへん!!」



珍しくオブシディアンが声をあげた



「完璧でいなきゃ…」



最後の部分は小さくて聞こえなかった



岡本はクマ怪人の方を向く



「あなたの狙いは俺でしょ!?



恨みがあるならさっさと先程みたいにしてはどうですか!?」



「先程って…!?



まさか…」



知念は気づいたみたいである



岡本は震える



岡本は自己犠牲を選んだのだ



その中でも残る恐怖心には勝てないのか目を瞑る



その時であった…



岡本の意識が急に真っ暗になったのである



何も考える暇もないまま岡本は重力に従い、倒れた



次に目を覚ますと…



それはどこかの家であった

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慧jump(プロフ) - NMダイキング担さん» 楽しみが増えたなんて…嬉しいかぎりです (2019年6月17日 19時) (レス) id: 334eef6975 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - この作品を知ってから楽しみが増えました!ありがとうございます!!更新楽しみです!!! (2019年6月17日 12時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
慧jump(プロフ) - NMダイキング担さん» コメントありがとうございます。面白いと仰ってくださり幸いです。こちらの作品は毎日更新する予定なので首を長くして待ってくだされば幸いです。 (2019年6月16日 17時) (レス) id: 334eef6975 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - 面白いです!続きが楽しみです!! (2019年6月16日 15時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:慧jump | 作者ホームページ:http://wakabassl  
作成日時:2019年5月28日 23時

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