ナイトジュエリー

愛のクンツァイト ページ20

そのままスーパーに行き、食材を買う



知念は料理が苦手だが簡単なものは作れる



「涼介に作って貰おうかな…」



そしてたまにだが山田に作ってもらっている



そうしながら探していると



「知念？」



声をかけられた



独特のイントネーション



振り返る



そこにいたのは



「神…ちゃん…」



「ここで何してるん？」



神山であった



「神ちゃんこそ…何してるの…？」



「ん？



あぁ、俺か。



俺兄弟多くてな。



せやから俺が料理担当してるんや」



神山はカゴを上げる



知念はカゴを自分の後ろに隠した



「知念は何買いに来たん？」



神山はカゴを覗こうとする



「何も…。



ただ…」



「おっ!!



知念節約家やんけ!!」



カゴの中を見た



その中には沢山買えるように値引き商品が多く入っていた



「あっ…」



「なんか意外なこと知れて良かったわ。



また明日な」



神山はそのまま去っていく



知念はそのまま立ち尽くしていた



「…嫌われるかと…思った…」



何も考えずに知念は帰る



今までそうやって出会った人達に明らかに嫌な顔をされていた



親がいないこと自体珍しくそのことを黙っているからである



まさかの事態に知念はどうやって家に帰ったのか分からなかった



そして…



「…出来たけど？」



どうして山田を呼んだのかも分からなかった

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