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青い祈り 5 ページ10
「ごめんな…智子。」
あれから何ヵ月もたったのにずっと引きずる智に四人は心配していた。
まだAもいたから五人か。
その五人は智に声をかけることすらできずにいた。
そんなある日、智の前に見舞いに来ていた二宮がこう呟いた。
「麻酔科医になればいいじゃん。」
「はっ？何でだよ！麻酔科医のせいでこんなんになっちまったんだぞ！
そんなんに俺はなりたくない。」
「だからっ！」
「はっ？…」
「だからなればいいじゃん。」
「二度と誰もこんな目に合わせないように。」
二宮からの最後の一言が何故か心に溶け込んでいった。
智は心のどこかでそういうのを望んでいたのかもしれない。
誰かに声がかかると言うことを…
「翔くんみたいにさ。
頑張りなよ。」
きっといい医者になるよ。
そんだけの言葉を残して出ていった二宮。
、
、
、
、
、
あれから11年たった今、智子はもういない。
あれからたった数日間の出来事だった。
智子が大好きな友達と家族と、二宮達に囲まれて静かに天国へとわたった。
今では立派な麻酔科医になった、智。
天国からでも智子は見守ってるはず。
「智が、もっともっとすごい麻酔科医になりますように。
アーメン。」
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作者名：ブラぺ | 作成日時：2019年6月23日 0時
