【ブラックペアン】オペ室の五人。 2 (ページ24)

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紫芋のモンブラン 6 ページ24

薄っすら目を開けた二宮に大野はすぐさま抱きついた。

「大野さん‥？」

酸素マスクの下から聞こえる掠れた声。

聞くだけで涙が止まらない大野に静かに二宮が手を回す。

「生きてて良かった‥。いきててつ、ッッ‥よがったぁー！！！！」

涙と鼻水でぐちゃぐちゃにした顔に驚きつつも
二宮の目にも自然と涙が込み上げる。

隣には櫻井と相葉の姿もあった。

ただ不自然なことに松本の姿がいない。

それに勘付いたのかのように目線を下げる大野たち。

「何があったの‥？」

二宮も怪訝そうに眉をひそめる。

「ニノが目を覚ます２日前に松潤は目を覚ましたんだけど‥

ちょうどその横で爽太郎が左手のリハビリをしていたんだ。

松潤が追いつかなかったんだろうね。

ショックだったみたいなんだ。」

「ちょっと待って。

　爽太郎、どしたの？」

二宮は頭を振り尋ねる。

「あ、ごめん。

爽太郎、左手に障害が残ったんだ。」

「ウソ‥でしょ。」
　
二宮の小さく震えた声に大野は眉を下げる。

「ごめん。」

「なんで大野さんが謝るの？

悪いのは運転手だよ。」

「ウン‥。分かってんだけどさ」

困ったかのように笑みを浮かべる大野たちに二宮は何も言えなかった。