海人と廉24 ページ25
平野side
『海人が起きた』
待ち望んでいた言葉が届いたのは、数時間前のこと。
撮影も無事に終わり、スマホを開いた時に廉から着信が来ていた。
それも10数件…。
廉は仕事中だって分かっていて、電話を掛けてくる様な人じゃない。
何かがあったんだ…。
エアコンが効いてるはずなのに、嫌な汗がどっと出てくる。
急いで廉に電話を掛けると、ワンコールですぐに出た。
紫「っ…、もしもし…？」
廉「紫耀…」
紫「うん、どした？」
廉「……かい、海人がっ…」
電話越しでも分かるくらいに震えている廉の声。
紫「…、待って？１回深呼吸してから話して？」
廉「んっ……」
呼吸を整えてから言われた言葉。
『海人が起きた』
そう伝えてくれた廉の声は涙声で。
「頑張ったな。」
と伝えると、鼻をすする音が聞こえて、「ふふっ」と笑っていたんだ。
紫「これからそっち行くから。」
幸いにも、この後の仕事は入ってない。
廉との電話を切り、急いで荷物をまとめると、マネージャーさんがやってきた。
マ「今聞いた…。良かったぁ…」
紫「はいっ。あ、あの…」
マ「このまま病院に送ればいいんだろ？」
紫「…！…はい」
マ「ふふっ、そんな驚いた顔しないでよ？タレントが考えてる事なんて、ずーっと見てきたマネージャーにはお見通しだよ？」
紫「適わないですね笑。」
ようやくマネージャーさんと冗談を言えるくらい、空気が軽くなった。
紫「じゃ、すいません。お願いします。」
マ「うん、任せて。
あっ、もう他のメンバーには伝えたって。
今日は時間の都合が付かなくて、平野くんと永瀬くんしか会いに行けないけど。」
紫「そうなんですね。…自慢してやろ笑。」
車に乗って病院へ着くと裏口から入って、すっかり顔馴染みになった看護師さんと挨拶をする。
看「�盒兇気鵝�個室に移られましたのでご案内しますね。」
紫「はい、ありがとうございます。」
コンコンコン…
看「失礼します。平野さんをお連れしました。」
先「はい。どうぞ」
そーっと扉を開けたら、ベッドの上に居たのは……
海「…しょおっ。」
紫「かいと…」
少し掠れてはいるけれども、しっかりと俺の名前を呼んで、今まで閉じられていた目には薄らと涙が浮かんでいた。
紫「…っ…、おはよ…」
海「へへっ…、おはよ…！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 407人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「King&Prince」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちこ(プロフ) - ヒント載せていただけるんですね、ありがとうございます！公開楽しみにしています^ ^ (2022年3月25日 4時) (
レス) id: c58d5f158e (このIDを非表示/違反報告)
彩笑(プロフ) - ちこさん» いつもありがとうございます。続編のトップにパスワードのヒントを載せます。下書きの状態ですので、公開までしばらくお待ち頂けると幸いです (2022年3月24日 23時) (レス) id: 48c701e2ee (このIDを非表示/違反報告)
彩笑(プロフ) - キンプリさん» 初めまして、いつもありがとうございます。現在下書きの状態で、パスワードのヒントは続編のトップに記載します。公開までしばらくお待ち頂けると幸いです。 (2022年3月24日 23時) (レス) id: 48c701e2ee (このIDを非表示/違反報告)
ちこ(プロフ) - 移行楽しみにしてます♪続編も読ませていただきたいです。パスワードは教えていただけるのでしょうか？6人の奮闘記はとても好きな作品なので最後まで読みたいです！ (2022年3月24日 21時) (レス) @page45 id: c58d5f158e (このIDを非表示/違反報告)
キンプリ(プロフ) - はじめまして！移行決定おめでとうございます。彩笑さんの小説、本当に大好きです！移行先での続編も、読ませていただきたいのですがパスワードがわからなくて‥。パスワードを教えていただくことは可能でしょうか？これからも、彩笑さんのペースで更新頑張って下さい！ (2022年3月24日 21時) (レス) id: c3894689ba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：彩笑 | 作成日時：2020年7月25日 15時
