素直になって…8 ページ8
平野side
予定よりも早くに撮影が終わってそのまま廉の所へ行く。
マネージャーさんから部屋の番号は聞いていたから、迷わずに行けた。
コンコンコン…
紫「廉、入るよー?」
ドアをガラッて開けたら神宮寺が居た。
神「あ、紫耀!早かったね。」
紫「うん、早くに終わったから。…で、廉は?」
神「それがね…、点滴しようってなったんだけど、上手く血管に入らなかったみたいで…。午後になってからすることになってる。」
紫「そっか、…そろそろだよな?」
神「うん。」
紫「起こしてやるか。廉?」
肩の辺りをトントンすると、うっすらと目が開いた。
廉「···紫耀?」
紫「うん、紫耀だよ。おはよう。」
廉「いま、何時…?」
えーっと…
紫「11時半。」
俺がそう言うと廉は目を大きくした。
神「廉、どうした?」
廉「…てんてき、するん?」
神「あぁ…、そろそろな?」
廉「…いやだっ。」
まぁ、そうなるよね。
紫「廉?」
さっきから気になってたんだけど、喋り方がいつもより幼い気がするんだよな…。
熱のせいなのかな…。普段だったら「点滴?余裕やわ!」って言ってるから…。
神「さっきも頑張れただろ?」
廉「…だって…。痛かったんやもん…!」
神「うん、痛かったよな?でも廉の体には必要なんだって、頑張ろう?」
廉「いややっ。」
段々涙が溜まってきてる、可哀想…。
紫「…れーん?」
廉「…」
紫「さっき頑張ったんだって?」
廉「ん…」
紫「俺もさ、廉の頑張るところ見たいなぁ…」
廉「…痛いんやもん…」
紫「痛かったよな…。」
廉「もうやらへんっ。」
目を瞑ってそっぽを向いた廉のおでこにそっと触れてみる。
紫「…あっついな…。ねぇ、今しんどいだろ?」
廉「…」
紫「点滴頑張ったら、すぐに良くなるんじゃない?」
廉「…でもっ。」
紫「そしたらさ、廉の大好きなお仕事も出来る様になるよ?」
ここで仕事の話だすのはずるいかな…(笑)
廉「…ずるい、紫耀…」
紫「ははっ、ごめんな?でも俺は廉に元気になって欲しいな。」
廉「ん…」
紫「それに点滴頑張ったら皆褒めてくれるよ?」
廉「…しょうは?」
紫「うん?俺?」
廉「紫耀は…褒めてくれへんの?」
うっわ、珍しく可愛いこと言うじゃん(笑)!
紫「もちろん褒めるよ?」
そっと頭を撫でながらそう言ってみると、廉は「なら頑張る…」って言ってくれた。
356人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
彩笑(プロフ) - VI1129さん» 最初の頃から変わらず読んでくださりありがとうございます!頑張ります! (2020年7月16日 18時) (レス) id: 520dea8320 (このIDを非表示/違反報告)
VI1129 - こんにちは!海ちゃんの体調不良から見てました!たまらなく面白いです!投稿待ってます!頑張ってください! (2020年7月15日 23時) (レス) id: f229e58355 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬 さくら(プロフ) - ありがとうございます! (2020年7月9日 22時) (レス) id: 6ea3f9f285 (このIDを非表示/違反報告)
彩笑(プロフ) - 黒瀬 さくらさん» 私でよければぜひ!お先にボードの方失礼しますね? (2020年7月9日 22時) (レス) id: 520dea8320 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬 さくら(プロフ) - 突然すいません。彩笑さんとお話したいなと思ってるのですが、ボードでお話出来ますでしょうか?お返事お待ちしております。 (2020年7月8日 22時) (レス) id: 6ea3f9f285 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:彩笑 | 作成日時:2020年6月6日 12時