怪異になった 参拾伍 ページ35
*
「さてと、ちゃんと着いてきたね」
私はあの後去って行く源について行っていた。
「………私が元の世界に帰るためだけ。何かすれば容赦せずその首を搔き切る。」
「ふふ、大丈夫だよ。それで、戻る方法だけど、ここへ来たのは多分、不安定な状態からできた歪みが原因だ。」
歪み。
そこから私は此処へ来たのか。
「それで、戻る方法は?」
「何も無いところから元の世界に帰るしかない。」
何を言ってるんだろう?
何も無いところ?
「詳しくは七番に聞いたらいいよ。」
花子さんが、知っているかもしれないのか。
「それで、一つ教えて欲しい。君の事だよ、」
「何故、教えないといけないの?」
「こっちも情報を渡したんだ。」
「………泉鏡花。14歳。好きな物は兎と豆腐。嫌いなものは犬と雷。…っ。」
最後を言うのは気が引けた。
もし言えば、何か、また、言われるかもしれない。
「はァ、何も言わないから、言ってみなよ。」
「……六ヶ月で35人殺した。」
私はそう言い放ちその場から去った。
「………光…か。ふふ、君は大変な思いをして生きてきたんだね。」
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おぼろづきあやめのサブみたいな奴 - アリてる.冷花さん» あ、有難うございます!頑張ります! (2020年11月8日 20時) (レス) id: ac49fababa (このIDを非表示/違反報告)
アリてる.冷花(プロフ) - 初コメ失礼します。とても素敵な作品で淒く面白いです!文ストと花子くんのクロスオーバーって所も良いです!更新頑張って下さい! (2020年11月8日 20時) (レス) id: f0bd3b518c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おぼろづきあやめ | 作成日時:2020年11月8日 11時