ぱぁとわん！ ページ2
*
「敦」
「何ですか?」
此処はヨコハマの武装探偵社。
社の中で、国木田と敦が話していた。
「お前が初めての任務を行ったとき、芥川に気を付けろと言っただろ。」
突然そんな事を言われ、如何したのかと考えた。
「其れが、如何しましたか?」
聞けば、国木田はパソコンを見せて来た。
其処には幾つかの写真。
「あえて言わなかったのだが…こいつ等にも絶対に会うな。芥川よりも危険だ。」
写真を見る。
其処には男女一組が映し出されている写真。
此の二人はまだ、十代前半のようにも見える。
女の子の方は王冠のような重たそうなものを鼻まで被り、
男の子の方は手に、否、両手の中指に、沢山の包帯が巻かれていた。
「こいつ等は、本当に危険だ。」
「えっと」
戸惑っていると、詳しく説明をし始めた。
「こいつらは“班目機関”と云うところに属している“子供”だ。」
「子供が？！」
敦は驚いた。
鏡花もそうだが其れよりも小さな子供がその班目機関とやらに入っているのだ。
「こいつ等は、この組織は、俺達探偵社、マフィアと組んで立ち向かったとしても倒せるか…全滅か」
「そ、そんな！」
「本当だよ。」
話しているうちに太宰がやってきた。
太宰も知っているのかと聞く国木田。
「まーねー、一応知ってるよ。国木田君は分かってると思うけど、敦くん。今、このヨコハマが成り立っているのは。否、魔都であるこのヨコハマが崩壊しないのは、此の子達の御蔭なんだよ。」
「どういう」
「この二人が、誰よりもヨコハマを愛しているからだ。」
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作者名：おぼろづきあやめ | 作成日時：2020年11月28日 7時
