story24 騒動の終わり ページ26
陽毬side
強い光が辺りを包み込み、思わず目を瞑る。棗が使ったアリスの衝撃に備えて体の前で手を交差し、ガードの体制をとる。
けれど、思っていた衝撃は全く来なくて恐る恐る目を開けた。
するとどうだろう。もろにアリスをくらったはずのツインテールは無傷で尻餅をついているだけ。僕も棗も服に焦げ跡一つ見つからない。
「えっ……今、棗。確かに強い力を……。」
心底驚いたような流架の声。僕も怪我の一つや二つくらい覚悟していたのに、不思議と誰も傷ついていない状況に驚きを隠せないでいる。
とにかく状況を立て直そうと一度アリスで安全な場所に移動しようとしたとき、がさりと音がして、隣で同じく尻餅をついていた棗が何者かの手によって捕らえられた。
その瞬間ひやりと背筋が凍る感覚がした。僕はこの光景を前にもみたことがある。そう思った。
どさりと音を立てて棗が地面に伏せる。彼の顔は何かの熱に浮かされたように赤く染まり、体の力は抜けきっている。
それをやった犯人であろうに恐る恐る目を向けた。
「うわっ、ナル。なんでここに……。」
そこにいたのはやはり昼の脱走騒ぎの時にも見たナルの姿で、彼は怖いくらいの笑顔を僕に向けていた。
ぞわりと身体中の毛が粟立ち、頭ががんがんと警報を鳴らす。逃げなきゃと力の入らない足を無理やり動かして立ち上がろうとすると、ナルの手がトンッと僕の体を押した。
押された体は面白いくらい簡単に地面に逆戻り。
僕が動けないようにと両手を上にまとめて押さえられる。
焦りと恥ずかしさから僕はただナルを睨みつけることしかできなかった。
「んー、君たち少しやり過ぎちゃったんだよね。やっぱ他の子に手を出しちゃうのはまずいんだよ。」
「そんなこと！……僕が一番分かってるよ。でも先に手を出したのはそいつらだ！」
何もかも僕ら２人が悪いことになりそうで腹が立った。確かに自分でもやりすぎだと思ったが、ナルには僕の気持ちもわかって欲しかった。
でも。
「ごめんねAちゃん……これは決まりなんだ。君にも眠っててもらうから。」
「っ、ほんと、さい、あく……ナルの、バカ！」
結局僕の思いは伝わらなくて、彼は僕にアリスを使おうとする。
ナルが僕に触れた手からアリスを流し込むのを感じながら最後のあがきとばかりに悪態をついた。
最後に感じたのは額に何か柔らかいものが当たる感覚。そこからじんわりと広がった熱は僕の体を浮かし、そして意識が遠のいていった。
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えるふぃ(プロフ) - やしろさん» へぇー、結構占ツク徘徊してたんだ！笑 あー、夢小説漁っちゃうのわかる！私の場合、漁ってる途中にむずむずしてなんか話書きたくなるんだけど…笑笑 やしろの期待に添えるような話が書けてるといいなぁ(*´ω｀*) (2018年9月14日 0時) (
レス) id: 2df896d132 (このIDを非表示/違反報告)
やしろ(プロフ) - えるふぃさん» お久しぶり…！と言っても実は結構な頻度で占ツクにはいるんだ〜！読み専と化してる(笑) けど根っからの夢女子だから新ジャンル行っても必ず夢小説漁ってるからホントここにはお世話になりっぱなしです！学アリ熱は周期的にくるから、よく読んでるよ！！ (2018年9月13日 18時) (レス) id: ec62b59ee0 (このIDを非表示/違反報告)
えるふぃ(プロフ) - やしろさん» わぁ、やしろお久しぶりね！修正版の方読んでくれてて嬉しい！しばらく連絡取れなかったから、もう読んでくれてないと思ってた…笑 自分で書きながら棗や夢主みて悲しくなったりしてるから重症だよね(*´ω｀*) また更新するね！見てくれてありがとう(*´ω｀*) (2018年9月12日 15時) (レス) id: 2df896d132 (このIDを非表示/違反報告)
やしろ(プロフ) - えるふぃ、お久しぶりです！修正版「君と一緒に」もちょこちょこ読ませて頂いてました！夢主ちゃんや棗の優しさが格段に分かりやすく伝わってきて、もうホント好き！って感じ……！これからどんどん修正版の更新がされてくのを待ってます！ (2018年9月11日 20時) (レス) id: ec62b59ee0 (このIDを非表示/違反報告)
えるふぃ(プロフ) - 波音さん» そう言っていただけると頑張って修正したかいがあります！褒めていただけると一気に疲れが吹き飛びますね笑 最近更新できていなかったのですがまた近々更新してみようと思います！ありがとうございます(*´ω｀*) (2018年8月3日 3時) (レス) id: 2df896d132 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えるふぃ | 作成日時：2013年11月22日 7時
