GF ハウス�� ページ4
――自由時間
「げっ、ノーマンが鬼だ！」
ドンは自分のパーにした手を二度見した。
「レイは？」
「パス」
「付き合い悪いわね。体がなまるわよ。」
くつの紐を結び直しながら、Aは微笑をレイに向けた。
「そーだそーだ！」
エマがイーッ！とレイに変な顔を向ける。レイは無視。
「OK、数えるよー！」
ノーマンのカウントダウンが始まり、皆が森に散る。
この森は、勝手しったる子供たちの庭だ。
ハウスの敷地は広い。けど近づいてはならない場所が二つある。
外へと通じる門と、森の柵の向こう。けれど門へは一度だけ内緒で行ったことがある。小さいときだけど。
・
「ねえ、外へ出たらなにがしたい？」
エマが聞いた。
「テレビ見たい。」
Aが言う。エマは？と聞かれ、エマは
「キリンに乗りたい。」
らしい。
「がんば」
「それより、この門。」
「内側からは開かないのかな。一体何から僕らを守っているんだろう。」
Aとノーマン。
「『危ないから近寄ってはだめよ』……か」
・
何故だろう、外はどこか不気味。
そして、残るはエマとAに。追うノーマン。逃げるエマにA。
「やっぱり最後は、ノーマンVS女子二人！！」
……
「で、」
「また捕まっちゃった〜っ！」
ばたばたわめくエマ。
「ラストで10分持ちこたえたぞ、新記録じゃないか。」
五分後、森の奥から少し息が上がった二人が出てくる。
「あーあ、残念。」
Aの膝は少し血が滲んでいた。
「またそれかよ……」
「Aが運動音調じゃ無かったら僕は一生勝てないね」
「嘘おっしゃい。」
「くやし〜、何で？」
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作者名：愛子＊ビー玉 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ayamek05102/
作成日時：2018年6月20日 22時
