針と姉 ページ3
「うわああああん!!」
泣き声が響く。無論、私のでは無い。
「どうしたの?」
先程偶然病院で出会ったコナンと哀が自身より少しばかり幼そうな少女をあやす。
「ひぐっ、ちゅうしゃ、……こわいの……うわぁぁん!」
また泣き出した少女の頭を撫で、涙をハンカチで拭った。
「そうか。どうして注射をするんだ?」
「ちぃとったらなにかわかるかもしれないって……」
血液検査か。慰めようとした二人を少し止め、少女の前にかがんだ。
「そうか、注射怖いからな。大人だっていやがることもある。学生にもなって注射を拒否しようとする人もいる。当たり前だ。」
「そうなの……?」
・
スマホのカメラを起動し、何ともいえないレアシーンを撮影する。
灰原は隣で面白そうに眺めている。
「そうだ。だから君が余裕で注射を受けたら、看護士や保護者が驚くぞ。いつも子供の行動はお見通しの大人のびっくり面、見たくないか?」
そんな文句で折れるわけ……
「おおー!わかったよ!みき、がんばる」
おれた。
本当にすごいなこの人。
なんでもできるって感じだ。
「意外。案外あの人、注射嫌いだったりして。」
翌日、三人揃って少女の患った流行病をもらい、血を差し出すことになったとか。
その日のことは、太宰A武勇伝の始まりであった。
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愛子*ビー玉(プロフ) - 夢歌(アニメ怪盗)さん» リクエストありがとうございます!初リクエストなので気合い入れますね! (2018年7月18日 20時) (レス) id: 1d139961bb (このIDを非表示/違反報告)
夢歌(アニメ怪盗)(プロフ) - リクエストです!芥川とお出かけしていたら、コナンキャラ(誰でもOK)に見つかってそのあとみんなで買い物…みたいな感じのをお願いします! (2018年7月18日 18時) (レス) id: 271215d97c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:愛子*ビー玉 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ayamek05102/
作成日時:2018年7月18日 11時