太宰(姉)は米花町在住です！【文スト×コナン】

２０話 ページ24

女は、後部座席の窓を全開にしながら、トラックに何度も衝突する。

やがて、衝撃に耐えきれなくなったトラックがガードレールを突き破り、その上を走って一気に首都高の先まで移動した。

そのついでにAを落とそうとしたが、Aは落ちない。

「わっ！ 君、凄いねぇ。私は弟同様、運転が苦手なんだ。」

それ以前に、免許がない。

女はそんなAと、渋滞で通れない道を見て舌打ちした。

すぐにUターンし、逆走を始める。追ってきていた降谷零の車を通り越したあたりから、女はAをガン無視だ。

逃げ切ったあとで始末するつもりらしい。

が。

「……！？」

行く先には、ライフルを構えた赤井秀一の姿があった。渋滞情報を見て、こうなることを予測していたのだ。

「……ライ！？ ……ふっ。面白い。」

女は思いっきりアクセルを踏んで言った。

「轢き殺してやるよ！！」

Aは口角を上げ、開いている窓に手をかける。

女が助手席側に体を倒した。速度は１８０キロを越えている。

銃声が鳴り響いた。タイヤが撃ち抜かれ、パンクする。

車はふらふらと道路上を移動し、やがて海へと先ほど事故をさせた無人の車やトラックを巻き込んで落下した。

落下寸前で窓からAが飛び出した。

大爆発が大地を揺らした。

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