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4章 ミミック ページ16

黙々と指示に従う下級構成員たちを見わたす。指揮をしているのは、広津柳良さん。異能持ちのポートマフィア構成員。

海の反射がまぶしい倉庫街で、ポートマフィアの倉庫が襲われたことについての調査中だ。

ゲームをしながら歩く太宰の横で、朝に作ったフレンチトーストを頬張って歩いている。

「おっはよ〜、みなさーん!」

太宰がゲームから目を離さずに言う。全員がこちらを緊張した雰囲気で振り返る。広津が葉巻をしまった。黒服は、皆敬礼をしている。

「待ってね今、この難関面をクリアするとこだから。――あ、……」

一人でごちゃごちゃやっている太宰をよそに、初対面の広津と自己紹介をする。フレンチトーストは、勿論しまった。

太宰は未だにゲームに集中しているが、広津が状况の説明を試みる。

「太宰殿。ご足労、恐縮です。
武器保管庫の警備のものが撃たれました。
状況ですが……」

太宰はまだゲームをしながら言う。

「マフィアの武器庫をねらうなんて命知らずな連中だね。……手口は?」

「9ミリを10から20発受けて即死。その後、保管中の銃火器が盗まれました。」

広津は、何がどれだけ盗まれたかを丁寧に説明していく。なんと正規の暗証番号で侵入しているらしい。

「じゃあ、見てみるよ。これお願い。」

ゲームを渡され、焦る広津。張り付け中の笑顔で広津を応援し、太宰のあとに続く。

死体がおいてある場所に向かう。

「武器がホルスターから抜かれてもいない。だらしないなあ。」

「弾は貫通してる。至近距離の短機関銃だね。」

「分かるようになったんだね。それにしても、この短距離まで気付かれずに近づくなんて、期待させてくれるね。」

監視映像は?と太宰が聞くと、広津はゲーム機を持って絶望的な顔をしていた。

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作者名:愛子 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php   
作成日時:2018年3月22日 9時

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