殺女

明るい人の孤独 ページ12

物事には、多分殆ど、裏と表がある。
俺の名は平安名輝(ヘンナ ヒカリ)。
自然に見られて感じられる、推測できる面。それが表。
推測に対して、正しく、見つけられない、隠し持っているのが裏だ。だと思う。
俺の表、それはもう、明るい、と言う言語をを具現化したようなもの。そう見られているだろう。
実際、そう見せようとしているのだからそれでいいのだが、でも、それはどこか寂しい。
自分にも理解し難い自分の何か、それに、誰かに気付いてほしいのだ。
我儘だと思う。
気付いてほしいからといって、気付かれでもしたら、きっと避難されるに違いない。
いや、いっそ、そうしてしまったほうが楽なのかもしれないが、そんな勇気も起きないまま今に至る。
明るい人がタイプだ、という人が多いらしいが、まさにその通り、と、実感する事が多々ある。
俺は人に囲まれている。男にも、女にも。だけど、どういうわけか、人からの好意や愛、それを感じる度に、孤独に思うのであった。

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