だれに賭ける？ ページ7
HRの時間になり、やっぱりどう見ても運動神経良さそうな岩本先生が扉を開けた。
だってほら、普段着がジャージだもん。社会の先生なのに。
｢お前ら今日リレーやったんだって？誰がアンカーやるの？｣
｢俺です！｣
50m走が1番速かった目黒くんがアンカーをやることになった。運動もできるらしい。抜かりない。
｢おし！お前毎日ランニングしろよ？俺もするから！｣
｢…覚えてたらします！｣
｢センセー、ちなみに先生たちは誰が速いんですかぁー！｣
クラスメイトの女の子が手を挙げた。
｢うーん、まぁ多分おれ。笑 で次はー…渡辺かな？いや阿部も速いか！でも結構みんなはえーからお前らちゃんと練習しろよ？｣
…深澤先生も速いんだ。
｢えー！阿部ちゃん速いの意外！｣
｢舘先生も地味に速そー。笑｣
｢逆に佐久間先生がいちばん遅かったりして！笑｣
｢深澤センセー速いのギャップ萌えー。笑｣
クラスメイトがわいわいと盛り上がり始める。
その後は永遠と岩本先生が筋肉の使い方と鍛え方を伝授してHR終了。熱が入りすぎて少し怖い。
なんか…失敗できない雰囲気…私も自主練しようかな…。
さよーならーって挨拶をして部活の向井くんと目黒くんにバイバイして。
バイトのある菜乃と私はカバンを持って教室を出た。
｢Aはだれに賭ける？笑｣
にやりとおもちゃを見つけたみたいに笑う菜乃。
｢んー……深澤、先生…？｣
｢なぁーんで疑問形なのよ？笑｣
後ろには、片手で名簿をかったるそうにもった深澤先生がいた。
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作者名：あやめ
| 作成日時：2023年10月21日 5時
