コレクトアンサー【tatsuya.f】 (ページ47)

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思考旅行ページ47

次の日、ぴょんって跳ねた寝癖をつけて先生は現れた。

｢っぶねー…ハロー…｣

｢めめ、俺寝癖ついてないやんな？｣

｢ん？今日はないね。｣

｢…よし、ふっかさん！寝癖ついとるよー！！！｣

｢うわー…！まじ？俺今日寝坊したんだよねぇ。｣

だからこんな危ない中チャリで来ちゃった、なんて笑ってる。

…あれ、昨日たしか学校に自転車置いて帰ったんじゃ…？

でも自転車で来たってことは、昨日はそもそも自転車で来てなかったってことになるわけで。

先生も雪が降ることを知ってて登校したのでは…？

ここまで考えて、思考が停止する。

…ほら、やっぱり。
雪みたいな、掴みどころのない人。

今日のHRは、来月に迫った修学旅行のグループ決め。

多分私はいつも通り、

「Aー、菜乃ー！」

…ほらやっぱり来た。

「ついに康二、私もちゃんと呼んでくれるようになったね。よろしい。」

満足げな菜乃。

学年集会と称して多目的室に集められた私たちは、修学旅行のしおりを配布され、簡単なオリエンテーションを受ける。こんなにべったりと仲良い私たちでも、宿泊イベントは初めてでワクワクする。

しおりを読み進めながら、前で説明をするのは深澤先生。
俺、修学旅行担当なんだよねえ、だりぃーって呟く先生にホチキス留め手伝わされたなあ。

…あー。すーぐ思考旅行しちゃう。

楽しみ。