ハローハロー ページ4
｢ハローハロー。｣
気だるそうな、相変わらずの綿飴声。
深澤先生がうちのクラスの英語を担当するって知った時は心の中でガッツポーズした。
特にやりたい事もなかったから、授業の準備とか手伝う教科係になっちゃったりして。英語限定の係じゃなくて、体育以外の必修科目全部が対象だから意外と雑用が多くてちょっとだけ後悔したけど。
｢ふっか先生寝癖ついてんで！笑｣
｢まじ？笑 てかそういうこーじもついてるかんね。笑｣
｢ええ？！俺めっちゃ恥ずいやん…なんでめめ教えてくれなかったん…｣
｢いいじゃん可愛くて。笑｣
｢ええ…めめが可愛いって言うてくれるんやったらええか…｣
こーじ、こと向井くんとその後ろの席の目黒くんはクラスの人気者。面白いだけじゃなくて顔までかっこいいから満場一致の人気者。
｢康二うるさいなぁ。｣
｢なんでなん？！コミュニケーションやん！盛り上げやん！｣
｢はーい白石ちゃんもこーじもそこまでねぇ。ユニット2のパート1から行くよー。｣
そして、向井くんと菜乃は同じ中学だったらしく、文字通り喧嘩するほど仲がいい。
｢じゃあ、このユニットを4〜5人のグループ作って発表してくださーい。｣
だからこういう時は
｢Aちゃん同じグループなってぇー！｣
｢康二は素直に私と同じグループなろって言えばいいのに！｣
｢ちゃうよ！Aちゃんとなりたいだけやから！別に菜乃がおらんくてもAちゃん誘うし！｣
って流れでグループを作るのには困らない。ありがとう、菜乃。
｢いつもダシに使われててごめんね？笑｣
｢いや、目黒くんが謝ることじゃないし別に嫌な気はしないよ。笑｣
面白くてイケメンな上に、優しいなんて抜かりない。
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作者名：あやめ
| 作成日時：2023年10月21日 5時
