コレクトアンサー【tatsuya.f】 (ページ27)

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ご褒美貯金ページ27

｢…責任、なんてだれも取れないでしょ？笑将来お嫁に行くためにしっかり治してください。｣

期待は、外れた。

先生は普段の調子を取り戻して、ぺらぺらと話し始めた。
もう、目は揺れてない。

｢あんね、俺怒んないの。これ俺の教育方針。怒ると疲れるでしょ？だからいちいち怒んないのよ、笑ってやり過ごす。時には笑ってる方が怖い時もあるし。笑｣

今です、それ。いきなり饒舌になったかと思えば、緩く口角をあげたまま話している。よく見る顔だ。

｢よく言えば優しいし、悪く言えばそこまで興味ないの。でもねー、賢木ちゃんはねー俺のこと疲れさせんのよ。笑もう、心配よ？笑｣

…どう受けとっていいのだろう。

｢だからもうあんまりオジサンを疲れさせないで。笑｣

｢…善処します。｣

｢ん、よろしく。…あれ、これはもしや！誰にも言ってない自己紹介じゃない？｣

…？

キョトン、としていると

｢賢木ちゃん専用のご褒美。笑貯金できたから手伝ってもらわないとねぇー。｣

と、るんるんしてる。

｢とりあえずよく休むこと！で、体育祭終わったら照の車で帰ろ。今日はさすがに自転車で帰せないよ。…ちなみに俺は免許もってませーん。笑｣

そう言ってへらへら一方的に喋って、保健室を出ていった。

先生は、落馬した私に誰よりも早く駆け寄って、抱えて保健室まで連れてきてくれたことを後日知った。