私の帰る場所 ページ42
｢俺はAちゃんの帰りを待つし、Aちゃんは帰って来たらただいまって言うの。｣
貰ったばかりのふっかの家の合鍵を握った手のうえから、ぎゅっとふっかが手を握る。
｢だからAちゃんもさ？…俺の帰りを待って、帰ってきたらおかえりって言ってよ。｣
そのまま手を引かれて、ぎゅっと抱きしめられる。
お風呂に入ったからか、いつもの香水の匂いじゃなくて、うっすらせっけんの匂い。
｢…わたし、が？｣
こんな時でも、自分だと思えない私は厄介だ。そんな自分が大嫌い。
｢そう、Aちゃんが。｣
それでも、何度でもあなたに名前をよばれる度に。
｢Aちゃん、｣
私が私であることを気づかせてくれる度に。
｢付き合おっか、俺たち。｣
好きになるの。
｢ふっか。｣
｢…はい、なんでしょう。｣
｢…今日、待っててくれてありがとう。｣
｢んは笑、そこぉ？笑 俺いま一世一代の告白したつもりよ？笑｣
密着していた身体が離れて、見つめ合う。
｢…んー、まあいっか！笑 どういたしまして！そうねーお礼はね…っ｣
ふっかのメガネが私のおでこと当たって、カチャって音が鳴る。
ああ、先に外せばよかったかな。
切れ長の目が動揺でゆらゆら揺れているのを見たまま、ふっかの唇に触れた。
｢……えっ、Aちゃん…？え、待って、え、今の｣
｢あれ…『お礼はチュー』でしょ？｣
口元を抑えてポケっとしてるふっか。壊れたロボットみたい。
普段主導権を握られてるふっかをびっくりさせるのは、やっぱり何だか気分がいい。
｢うっわ…！むりむり！は？！かわいすぎるんだけど…俺の彼女…、こんな事すんの？…むりむり！｣
頭を抱えてるふっか。
今日からここが、私の帰る場所。
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あやめ(プロフ) - るなさん» コメントありがとうございます！……見切り発車した秘密のお友達、ご期待に応えられるか分かりませんがこの先も見守って頂ければと思います。笑 (1月20日 4時) (
レス) id: 76de914c7b (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - お話大好きです！渡辺くんとの関係を知ったふっかさんのリアクションが気になります笑笑 これからも楽しみにしてます！ (1月19日 20時) (レス) @page42 id: 35fcb02ad2 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - まぷさん» まぷさん、ありがとうございます ; ; 全部…嬉しいです。こうやってコメント下さって私が認識してしまったのでもう勝手とは言わせませんよ( ⩌⤚⩌)笑 これからもどうぞよろしくお願いします…！ (1月10日 19時) (レス) @page18 id: 2dd2e7231f (このIDを非表示/違反報告)
まぷ(プロフ) - あやめさんのお話全部読ませていただいてます！勝手にめちゃくちゃファンです、、♡更新楽しみにしております！ (1月9日 22時) (レス) id: a95612f43b (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - 美紀さん» 前作に引き続き、コメントありがとうございます ; ; 糧になったので新作、始めちゃいました。笑 これからも楽しみにして頂けるよう推敲に励みます！ (1月6日 19時) (レス) id: 5b6428e648 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやめ
| 作成日時：2024年1月6日 7時
