☆嘘つき ページ42
「………」
『お？誰が嘘つきだって？』
「………ボスっ」
『Why？』
「…居なかった」
『店が閉まったんだから仕方ない』
「…居るって言ったじゃん…」
『居るじゃん』
「居なかった…」
『ㅋㅋそれよりも早くこっち向いてよ
声だけそっくりさんだったらどーするの？』
「…見なくてもわかるもん」
『もぅ、テジちゃんは頑固ちゃんなんだから
ほら、コレ』
背中越しに上から目の前に降りてきたのはコンビニの袋
『誰かさんがもっと早く来てくれれば
このレストランの美味しいケーキが食べれたのになぁ〜
ほら、早く受けとって』
両手でコンビニの袋を受け取ると
見覚えのあるパッケージ
「……ごめんなさい……」
あの日と同じストロベリーパイだ
『なんで謝る？』
「…色々
今日待たせた事も…
素直になれなかった事も…
散々嫌な思いさせた事も…
全部…今日までの事…
ホントにごめんなさい……ごめん……」
恥ずかしさとか冷静さとかそんなの感じる余裕もなく
子供みたいに泣きながら謝るしか出来なくて
ストロベリーパイを見た瞬間から感情が溢れかえってしまった
『…立って？』
そう言って私の腕を引っ張り立たせると
汚れなくてよかった
なんて服をサッサっと払ってくれたボス
『テジちゃんがごめんなさいなら
僕だってゴメンだ』
ボスの立場なら理由はどうであれ
あの時決めた【別れ】という選択は間違ってなかったし
何より私の夢を思っての事だった
だからボスは悪くない
そう思って首を横に降ると
『僕が情けなかった事
僕が頼りなかった事
僕に勇気が足りなかった事
問題解決の為に何も挑戦しなかった事
迎えに来るのに時間がかかった事
僕の仕事の事情を理解せざるを得ない状況を作ってしまった事
…何より…テジちゃんを傷つけた事
本当にごめん』
そんな事ない…
「…ごめんなさい…」
再び首を横に振ると
『謝らないで
どっちが良いとか悪いとかじゃなくて
僕らふたりともやり方を間違えただけだ
だからお互い様だよ
あぁもう！こっち向いて！！！』
ってクルっとされてボスと向き合う事に
それでも目は合わせられなくて…
『泣き顔じゃなくて笑った顔が見たいんだけど？
あっっっ！！！テジちゃん！』
いきなりの大声にビックリして顔を上げたら
『残り3分だ、テジちゃん
お誕生日おめでとう！』
こんな時まで…律儀な人…
でもボスに言われるおめでとうは
誰よりも嬉しかった
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あやまろ(プロフ) - りんさん» 楽しみが増えるとか！！ホントに嬉しいです！！にしてもコメント下さる皆様が優しくてあやまろ感謝感激でございます！泣 (2020年1月13日 19時) (
レス) id: 74f0e4a445 (このIDを非表示/違反報告)
あやまろ(プロフ) - はなさん» 素晴らしいだなんてそんな…泣むしろ、私のような者が書いたものを読んで頂けるだけで感謝しかありません！必ず完結させますのでこれからもお付き合いよろしくお願いします！ (2020年1月13日 19時) (レス) id: 74f0e4a445 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - マイペースで、楽しみが増えるのが、励みになります。^_^ (2020年1月6日 12時) (レス) id: 1dd6c0734d (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - あやまろﾁｬﾝ遅れても気にしないで大丈夫。本当に無理だけはしないで、ご自愛してね。あやまろﾁｬﾝの素晴らしい作品読めなくなるのは悲しいから｡あやまろﾁｬﾝのﾍﾟｰｽでいいからね♪ (2020年1月6日 7時) (携帯から) (レス) id: 5673869410 (このIDを非表示/違反報告)
あやまろ(プロフ) - アイラさん» アイラさん、幸せな時間を楽しんで頂ければと思います♪平和が1番♪ (2020年1月6日 7時) (レス) id: 74f0e4a445 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやまろ
| 作成日時：2018年9月23日 22時
