とある兄弟の物語 ２

６０ ページ12

・


喉裂けるんじゃないかと思うくらい泣き叫ぶ真都に心が痛む


時間をかけても真都の苦痛が長引くだけだから早く終わらせてあげることを1番に考えスピーディに


検査着をめくり、余計な露出をタオルでカバー


まだまだ小さいとは言え、もう小学生。


羞恥心なんてものはとっくにあるからね


辰「真都〜、ちょっとヒヤッとするよ、まだ痛くないからね」


消毒をすると、更にパニック状態で必死に起き上がろうとする


でもここで止めてあげれないから固定してくれてる2人と補助をしてくれてる亮平にアイコンタクトを取り、検査を進める


辰「真都〜、今からちょっと痛いよぉ。ゆっくり深呼吸しててね。頑張るよぉ」


一声かけて、真都の呼吸のタイミングを見て管を通す


管を通すと当然ながら痛みがあるわけで、泣き叫び、腰を浮かせて痛みから逃げようとする


そんな真都を大と照が固定してくれてるから何とか動かず、管を通せた


辰「真都〜、次おしりねぇ。足あげるよ。ちょっと嫌な感じするよぉ」


体位を変え、おしりに機械を入れバルーン膨らませる


辰「真都頑張ったねぇ！偉かったよぉ！ちょっとお水入れるよ〜、おしっこしたいなって思ったら教えてね」


レントゲンを撮るから、大と照が固定を止め、代わりに検査台に備え付けられてるネットで固定し、さっき入れた管から造影剤を入れて、排尿を待つ


真「ｸﾞｽﾞｯ おしっこ、ﾊｧ ｸﾞｽﾞｯ、、いやぁぁあｸﾞｽﾞｯ」


辰「大丈夫、大丈夫。今は痛くないよ」


今まで痛かったから、したくないと言う真都に声をかけ続け、限界が来た真都はようやく排尿してくれた


その後はすぐに管を抜き、薬剤を拭いて、服を着替えさせる


全部終わっても尚泣き続ける真都に、頑張ったねと頭を撫でる




頑張ってくれたおかげでちゃんと原因が分かって、何日か薬を飲んだら、回復！


検査後はしっかり兄組は嫌われ、ちび組の兄ちゃん達にべったり


何とか翔太と涼太が仲裁に入ってくれて、ようやく許しを得られて、大好きって言ってくれた




実は今回のことは、兄組の中では結構ヒヤヒヤしてて


翔太、涼太、康二、蓮がみんな病気を持って産まれてきて、その中で唯一、健康に産まれてきてくれたから、もしかして後天性の病気じゃないよね、って


だから、治ってくれて一安心


翔太、涼太、康二、蓮も治るように頑張らないとな


とりあえず、真都にご褒美買ってやんないと！

泣き顔と笑顔→←５９

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す