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楽しい時間はあっという間過ぎるもので、気が付けば3人の旅行も最終日の10日目を迎えていた。その日は朝から国立の美術館を訪れ、異国の武器展示や、200年ほど前の画家のシリーズ物の絵、有名な音楽家が使っていたであろう楽器等を鑑賞し、併設されているバラ園で昼食を摂っていた。
「次は楽器を盗むのもいいな」
真っ先に食べ終わったクロロが、食後のコーヒーを飲みながら言った。
「今日のバイオリン？」
間を開ける事なくシャルナークが聞く。
「ああ、2人も分かっただろう、持ち主の念がずいぶんと色濃く濃く残っていた。
絵もそうだが、楽器は同じ物をずっと持ち続ける奏者も多いからな、ああいった念が残りやすい。死してなお、残り続ける思念は、芸術に対する妄信か、浮世への心残りか、羨望、怨恨……いずれにせよ興味深い」
「確かに今日のバイオリンは見るからに持ち主の名声への執着心があって、禍々しかったけどそれだけ目を引いてきたね。楽器ね……確かにアリかもな」
楽しげに話す2人の会話を聞きながらAは口を動かし続ける。バラ園特製のオムライスは、ふわふわの卵だけでなくソースも絶品で、少し冷めた今でもその味が落ちる事はない。
ソースはトマトベース、具材もスタンダードなものでチキン、マッシュルーム、玉ねぎ、にんじん。特別なものではない、だけど味がよく纏まっていて、深みがある。
「Aは今日見たもので何か魅力を感じる物はあったか？」
クロロに質問される。
急に質問されたので、驚きで声が裏返った。
「えぇ、私？
うーん、確かに綺麗な物とか貴重なんだろうなって物はあったけど、魅力か〜？
まぁ欲しいって感じる物はなかったかな」
悩みながら選んだ言葉は全て本心からのものであった。煌びやかな装飾も、歴史のある絵画も、価値があるとは分かるが私が欲しいものではない。そう思いAは頭を横に振る。
「そうか、Aさえ興味があればウチに誘ってみようと思ったんだけどな」
クロロの言葉に反応し、一度手を止める。
「ウチって、盗賊に？」
「ああ」
すぐに頷くクロロ。Aは考え込むように、眉間に皺を作った。
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カンナ(プロフ) - お返事ありがとうございます！嬉しいです、、応援してます！これからも楽しみに読んでいきます！ (3月28日 3時) (
レス) id: fc7530e511 (このIDを非表示/違反報告)
あやこ(プロフ) - カンナさん» カンナさん、コメントありがとうございます。 お待たせして申し訳ありません。part2やっと終わりました。part3は少しでも更新頻度を上げれるよう頑張りますので、是非最後までよろしくお願いします。 (3月26日 0時) (レス) id: 7bf5456e4c (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - 素晴らしすぎる作品に出会えました、、、この出会いに感謝しかないです．お忙しいとは思いますが、無理ない程度に更新していただけると全わたしが歓喜します。応援してます！ (3月18日 10時) (レス) @page46 id: fc7530e511 (このIDを非表示/違反報告)
あやこ(プロフ) - 天音さん» 天音さん、コメントありがとうございます。お待たせして申し訳ありません、ストーリーはまだまだ続きますので、是非最後までよろしくお願いします。 (3月9日 21時) (レス) @page46 id: 172db88909 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - とても素晴らしい作品に出会えたことに感動してコメントを残したくなりました。読んでいて時間を忘れるほどに面白かったです。素敵な作品をありがとうございました。 (8月28日 20時) (レス) id: 2158ec844c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやこ | 作成日時：2018年11月13日 23時
