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うんうんと頭を捻るAにシャルナークは口を開いた。
「有名な童話ではあるからね、列に並ぶ間に元の童話の内容を教えてあげるよ、クロロもいるし作者の思想や時代背景なんかも聞けるよ」
「そうだな……その童話に関しても、作者に関しても解釈はいくつか知っている」
サラリと頷くクロロにAは目を丸くする。彼はシャルと同じで盗賊だと聞いていたが、盗賊とは文学的な知識も求められるのだろうか。
「なんか今日一日で童話に関して詳しくなれそう」
Aは楽しげに目を細める。三人の会話はアトラクションが開始されるまで途切れる事なく続いた。
□◇□
夜の8時を過ぎ9時をそろそろ迎えるといったところで、三人はテーマパークを後にした。
入場した段階ではピッチリと整えられていたAの髪も、一日中動きまわった中で多少崩れ始めている。シャルナークの鞄に納められているパンフレットも一日でずいぶんと萎びた。
「疲れたー！」
そう言いながらも二人の数メートル先を歩くAの足取りは軽い。
先程の言葉に嘘はなく、全身が疲れているが、それはマラソンの後のような心地よい疲労感だった。
Aの後ろ姿を追いながら、シャルナークとクロロの二人は会話をする。小声という程の小声ではないが、距離的にAには聞こえない声で、クロロが口を開く。
「シャル、帰りの運転はオレがしよう」
「珍しいね、ありがたいけど
どういう風の吹き回し？」
シャルナークがそう聞けば、クロロは少し広角を上げた。
「なに、今日の礼だよ」
「……Aのこと？」
シャルナークは直感で、しかし確信を持ちながら聞いた。
「そうだ」
ハッキリと言い切るクロロの目をシャルナークは見つめるが、クロロはAから視線を一切外さないため、視線が合う事はない。
クロロの目の色は、盗賊が宝を見つけた時の色をしていた。そしてその色は普段よりずっと深く黒い色で光っていた。
大きくため息を吐く。
「だからバレたくなかったんだよねー」
「ハハ、盗賊の勘を舐めすぎだ」
「譲らないよ」
Aの隣は。
口には出さないが、クロロには伝わるだろう。
「盗賊だぞ、いずれ奪うさ」
「クロロ、忘れてるかもだけど、俺も盗賊だからな」
シャルナークがそう言えばクロロは一瞬目を丸め、声を上げて笑った。
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カンナ(プロフ) - お返事ありがとうございます！嬉しいです、、応援してます！これからも楽しみに読んでいきます！ (3月28日 3時) (
レス) id: fc7530e511 (このIDを非表示/違反報告)
あやこ(プロフ) - カンナさん» カンナさん、コメントありがとうございます。 お待たせして申し訳ありません。part2やっと終わりました。part3は少しでも更新頻度を上げれるよう頑張りますので、是非最後までよろしくお願いします。 (3月26日 0時) (レス) id: 7bf5456e4c (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - 素晴らしすぎる作品に出会えました、、、この出会いに感謝しかないです．お忙しいとは思いますが、無理ない程度に更新していただけると全わたしが歓喜します。応援してます！ (3月18日 10時) (レス) @page46 id: fc7530e511 (このIDを非表示/違反報告)
あやこ(プロフ) - 天音さん» 天音さん、コメントありがとうございます。お待たせして申し訳ありません、ストーリーはまだまだ続きますので、是非最後までよろしくお願いします。 (3月9日 21時) (レス) @page46 id: 172db88909 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - とても素晴らしい作品に出会えたことに感動してコメントを残したくなりました。読んでいて時間を忘れるほどに面白かったです。素敵な作品をありがとうございました。 (8月28日 20時) (レス) id: 2158ec844c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやこ | 作成日時：2018年11月13日 23時
