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扉が閉まり、Aの気配が完全に消えた後。
シャルナークは一度街に戻ろうと車に戻ろうと歩き始めた。
ほんの5歩ほど歩いた時、ポケットにしまっていた携帯が振動した。
携帯を取り出し、表示されている名前を確認して眉をひそめる、周りに誰もいないのをいいことにめんどくさいなと呟き電話に出る。
「……何の用?」
「ハハ、ずいぶんな挨拶だなシャル」
久しぶりに聞く、聞きなれたその声から、幼馴染の機嫌がすこぶるいいことが伝わってくる。
勘だが、なんとなく嫌な予感がするぞとシャルナークは眉間の皺を深めた。
「オレ、二週間は休むからって言ったでしょ、クロロ」
「ああ、だから仕事の話ではない」
「じゃあ何の話?」
「いや、なに、オレも今パドキア共和国に来ていてな、せっかくならお前が休みを使ってでも入れ込む女を見てみようと思ってな」
絶句とはまさにこのことだろう、開いた口が塞がらないともこのことだろう。
どうゆうわけか、クロロはAの存在を嗅ぎ付けている。
盗賊の勘か?
シャルナークは軽い眩暈がした。
「オレ『暫く休暇もらうから、パドキア共和国に行く予定』としか言ってないよね?」
「ああ、だから女の件は勘だ」
「……クロロの?」
「いや、マチのだ『女の臭いがする』だってよ
だが、その反応じゃマチの勘は当たったようだな」
「……ダメって行っても来るんでしょ?」
「ああ、もちろん」
「クロロだけには会わせたくなかったんだよなー」
「なぜだ?」
「見た目がクロロの好みドンピシャだから」
素直にそう言うと電話口から小さな笑い声が聞こえた。
「楽しみにしておこう」
「はぁ……とりあえず一度ホテルに帰ったらまた電話するよ」
「ああ、じゃあまたな」
電話が終わった瞬間にドッと疲れが来た。
面倒な事になったな、と思うと同時にAとクロロが会うとどうなるかが少し楽しみだと思った。
クロロには、ああ言ったが近いうちに紹介しようと思っていたのだ。
それが少し早まっただけだ。
さて、とりあえず予定を立てるためにホテルに戻ろう、そう思い車に乗ろうとしたその時、旋風が吹いた。
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カンナ(プロフ) - お返事ありがとうございます!嬉しいです、、応援してます!これからも楽しみに読んでいきます! (3月28日 3時) (レス) id: fc7530e511 (このIDを非表示/違反報告)
あやこ(プロフ) - カンナさん» カンナさん、コメントありがとうございます。 お待たせして申し訳ありません。part2やっと終わりました。part3は少しでも更新頻度を上げれるよう頑張りますので、是非最後までよろしくお願いします。 (3月26日 0時) (レス) id: 7bf5456e4c (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - 素晴らしすぎる作品に出会えました、、、この出会いに感謝しかないです.お忙しいとは思いますが、無理ない程度に更新していただけると全わたしが歓喜します。応援してます! (3月18日 10時) (レス) @page46 id: fc7530e511 (このIDを非表示/違反報告)
あやこ(プロフ) - 天音さん» 天音さん、コメントありがとうございます。お待たせして申し訳ありません、ストーリーはまだまだ続きますので、是非最後までよろしくお願いします。 (3月9日 21時) (レス) @page46 id: 172db88909 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - とても素晴らしい作品に出会えたことに感動してコメントを残したくなりました。読んでいて時間を忘れるほどに面白かったです。素敵な作品をありがとうございました。 (8月28日 20時) (レス) id: 2158ec844c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あやこ | 作成日時:2018年11月13日 23時